- 報 道 発 表
-
【平成26年11月14日発表】 南九州市の金山水車跡・精錬所跡における発見について 1 遺跡名 金山水車跡 所在地 南九州市知覧町郡 ※遺跡分布地図にジャンプします 2 遺跡の特徴 南九州市知覧町塩屋にある赤石鉱山の金(銀)鉱石を製錬するため,鉱山から約8km離れた麓川河畔
に設置された宮内鉱山轟製錬所(『知覧町郷土史』より)の遺跡(遺跡群)である。
金精錬に利用した水車跡が,発掘調査で確認されたのは本県初である。
また,個人経営の金山で,このような本格的な製錬所は例がなく,貴重な産業遺産である。3 検出された主な遺構 製錬所を構成する導水路,水車坑,自然の 甌穴 (ポットホール)を利用した排水施設,石垣,建物跡,
道路等4 遺跡の価値 本遺跡は,明治末期から昭和初期にかけて 稼 働 した鉱山関係の精錬所跡であり,自然地形(岩盤 や河
川)を巧みに利用し,古来の伝統技術である石材加工と水車動力を工夫・活用した施設群である。
各遺跡の残存 状況が極めて良好で,他に類を見ない貴重な近代の産業遺産と考えられる。
5 現地説明会 (1) 報道関係者 平成26年11月18日(火) 11:00〜12:00 (2) 一般県民 平成26年11月22日(土) 10:30〜12:00,13:30〜15:00 ※ 11月22日(土)の現地説明会の詳細につきましては,チラシをご覧ください。 
金山水車跡近景 明治〜昭和初期頃の轟製錬所 -
- 【平成24年11月6日発表】
『田原迫ノ上遺跡で発見された弥生時代の集落跡』について
1 遺跡名
田原迫ノ上 遺跡 所在地 鹿屋市串良町細山田5006-1ほか
2 発見された集落跡の遺構群
弥生時代中期後半(約2,000年前)
竪穴住居跡 23軒,掘立柱建物跡 11棟,土坑 14基
柱穴列 2列,円形・方形周溝 8基
3 集落跡の価値
(1) 集落跡の範囲は130m以上にわたっており,県内でも有数規模の弥生時代中期後半の集落と
考えられる。
(2) さらに周辺にも集落が広がることが想定できる。
(3) 規格性の高い竪穴住居跡のほか,掘立柱建物跡,柱穴列,土坑や円形・方形周溝等の多様な遺
構で構成される貴重な遺跡である。

竪穴住居跡 円形周溝 -
- 【平成24年9月4日発表】
『西日本最古の石剣 』について
- 1 発見の遺跡
遺跡名天神段 遺跡 所在地 曽於郡大崎町野方
2 発見の遺物
縄文時代前期の石剣 (1点)
頁岩 製 長さ35p 幅2.9p 厚さ1.5p 重量約300g
3 発見の状況
平成24年6月11日(月),発掘調査中に縄文時代前期の包含層から出土
4 出土遺物の価値
- 『石剣』は,全面が研磨され,その形状から東日本(特に北日本)の縄文時代
前期に見られる石剣に類似します。
西日本では,この時期に該当す発見例はないことから,西日本最古の石剣と言えます。
- 四方向から見た石剣
- 【平成24年9月12日発表】
遺跡で発見された『鬼界カルデラ噴火に伴う液状化現象』 について
- 鬼界カルデラ噴火(約7,300年前)に伴う液状化現象(
噴砂跡 )が,大崎町永吉天神段遺跡・荒園遺跡で相次いで発見されました。
1 発見された遺跡
遺跡名永吉天神 段遺跡 所在地 曽於郡大崎町永吉
遺跡名荒園 遺跡 所在地 曽於郡大崎町仮宿
2 液状化現象の概要
(1) 噴砂跡は,「アカホヤ火山灰層」※1の降下軽石と火山灰の間に存在することから,約7,300年前※2の鬼
界カルデラ噴火に伴う地震によって生じた痕跡と考えられます。
(2) 遺跡は,標高35m程の河岸段丘上にあり,噴砂は段丘を形成するシラスの二次堆積層から,当時の地
表面に噴出した現象と考えられます。
3 噴砂跡発見の意義
噴砂跡は年代を明確に押さえられることから,鬼界カルデラの噴火が南九州の縄文時代早期の文化・自
然に与えた影響を知る上で重要な資料です。

※1 約7,300年前の鬼界カルデラ噴火に伴う噴出物のこと。
※2 年代は,放射性炭素測定(AMS測定法)年代による。
○ 鹿児島大学大学院理工学研究科 井村隆介准教授のコメント
・ 活断層による地震では,震度5以上で液状化が起こると考えられている。巨大噴火に伴う地震は,データ
がなく一概に比較できないが,噴火当時液状化を引き起こす揺れがあったことが想定される。
・ 南海トラフに伴う地震は,震度6が想定されており,遺 跡の状況から周辺の低地では,液状化が起こる
可能性がある。今後の地震に対する防災・減災を検討する重要な基礎 資料である。 -
【平成24年9月12日発表】
『ほぼ完全な形の縄文土器が出土した連穴土坑 』について
ほぼ完全な形の縄文土器が残存した連穴土坑が発見されました。県内では2例目になります。
1 発見された遺跡
遺跡名高吉 B遺跡 所在地 志布志市志布志町安楽
2 発見された遺構
縄文時代早期前半(約9,000年前)の連穴土坑
3 発見の状況
平成24年9月6日(木),連穴土坑を発掘中にほぼ完全な形の縄文土器が出土しました。
4 検出遺構の価値
連穴土坑は大小2つの穴がトンネルでつながっており,火を使った痕跡があるため,縄文時代の燻製 調理施設と考えられています。
連穴土坑の中からほぼ完全な形の縄文土器が出土したのは, 南さつま市志風頭 遺跡(縄文時代草創期:約13,400年前)に次いで2例目で,希少な例です。
また,出土した土器は石坂 式土器と呼ばれる約9,000年前の土器であることから,連穴土坑が作られた歴史の中では,最も新しい時期の例となります。連穴土坑がいつごろまで使われたかを明確に示す貴重な資料です。

連穴土坑検出状況 縄文土器出土状況
