鹿児島県上野原縄文の森 (公財) 鹿児島県文化振興財団上野原縄文の森 埋蔵文化財情報データベース 鹿児島県立埋蔵文化財センター (公財) 鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センター
MENU

公益財団法人 鹿児島県文化振興財団 埋蔵文化財調査センター

鹿児島県上野原縄文の森 HOME 公財 鹿児島県文化振興財団鹿児島県上野原縄文の森 埋蔵文化財情報データベース 鹿児島県立埋蔵文化財センター 公財 鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センター

平成30年度

【平成30年12月27日発表】

春日堀遺跡で約1万年前(縄文時代早期)の大規模集落を発見

 公益財団法人鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センターが平成26年度から発掘調査を実施している春日堀遺跡(志布志市)において,約1万年前の大規模な集落跡が発見されました。(※年代は暦年更正年代による)

【内容】
 (1) 遺跡は,菱田川右岸の標高約29mの河岸段丘上に位置する縄文時代早期前~中葉(約1万年前)の集落遺跡で
  ある。
 (2) 集落跡から縄文時代早期の竪穴住居跡28軒,連穴土坑130基(県内最多),土坑379基,集石468基(県内最
  多),石器製 作址17か所を検出した。このほか,県内で初めて押型文土器の時期と考えられる円形の竪穴住居
  状遺構4基が発見された。

【評価】
 本遺跡は,縄文時代早期前~中葉に営まれた集落遺跡で,竪穴住居跡や連穴土坑のほかに,多様な形態の土坑や集石が重複して検出されており,南九州における縄文時代早期集落の構造・変遷を解明する手がかりとなる遺跡である。
 ○ 集落跡は,竪穴住居群が分布する居住域と連穴土坑・土坑群が分布する作業域に分かれることが想定される。
 ○ 検出された連穴土坑および集石の基数は,県内最多である。
 ○ 押型文土器の時期と考えられる竪穴住居状遺構の発見は,県内初である。
【春日堀遺跡の概要】
 (1) 調査起因:東九州自動車道建設
 (2) 調査期間:平成26~30年度
 (3) 調査面積:20,600㎡
 (4) その他の主な成果
  ア 古墳時代(約1,700年前)の大型竪穴住居跡
  イ 室町時代(約600年前)の堀跡
 (5) 指導者:同志社大学 水ノ江和同教授

   

     

     

【平成30年10月29日発表】

 六反ヶ丸遺跡現地説明会の開催

 公益財団法人鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センターでは,以下のとおり六反ヶ丸遺跡(出水市六月田町六月田下)で現地説明会を開催します。

【現地説明会の内容】
 (1) 六反ヶ丸遺跡の概要
 (2) 六反ヶ丸遺跡の見学
  ア 古墳時代・古代の遺構(竪穴住居跡・土器焼成土坑・礫敷遺構など)
  イ 出土品(小型仿製鏡,古墳時代・古代の土器など)の説明
 (3) 土器洗い体験

【六反ヶ丸遺跡の概要】
 (1) 調査起因:南九州西回り自動車道建設
 (2) 調査期間:平成29年度~
 (3) その他の主な成果
  ア 古墳時代(約1,700年前)の竪穴住居跡
  イ 古代(約1,200年前)の掘立柱建物跡・土器焼成土坑・礫敷遺構など

【日時】   ※終了しました
 平成30年11月10日(土)   小雨決行
  受付 13:00~   説明終了 15:30

【場所】
 六反ヶ丸遺跡 出水市六月田町六月田下

      

【平成30年10月15日発表】

 安良遺跡出土の炭化物が「鎌倉時代のご飯」と判明

 公益財団法人鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センターでは,平成28~29年度に調査を行った安良遺跡(志布志市志布志町安楽)において,鎌倉時代(約800年前)の鋳欠の中から見つかった炭化物が「焼けて炭化したと考えられる“ご飯”と“籾”の塊」であることがわかったので,情報提供します。

【内容】
 (1) 炭化したご飯と籾の塊は,それぞれ焼土とともに出土(ご飯塊は1か所,籾塊は2か所)した。
 (2) ご飯塊は,一部に容器(包み等)によるものと考えられる植物質圧痕(木材の可能性あり)が残っていた。籾
  塊は13世紀代の遺物であるとのデータが得られた。

【評価】
 (1) ご飯の炭化米塊は九州地方では報告例がなく,当時のコメの調理形態を示す唯一の遺物である。出土地点や出
  土状況がわかる例は全国的にも少ない。
 (2) 県内では中世後半以降(室町時代)の炭化米塊はこれまでに3件報告されているが,中世前半(鎌倉時代)の
  事例は本県で最古である。
 (3) 炭化米塊が出土した柱穴周辺では,焼土のほかに土師器(皿・坏)や古銭を伴う柱穴も集中して検出されてい
  ることから,このエリアで何らかの儀礼・祭祀が行われた可能性がある。

【安良遺跡の概要】
 (1) 調査起因:東九州自動車道建設
 (2) 調査期間:平成28年度~29年度
 (3) 専門家:佐々木由香氏(早稲田大学・昭和女子大学非常勤講師,株式会社パレオ・ラボ統括部長)

      

【平成30年8月13日発表】

 春日堀遺跡現地説明会の開催

 公益財団法人鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センターでは,以下のとおり春日堀遺跡(志布志市志布志町蓬原)で現地説明会を開催します。

【現地説明会の内容】
 (1) 春日堀遺跡の概要
 (2) 春日堀遺跡の見学
  ア 縄文時代早期・中世の遺構(竪穴住居跡,集石,堀跡など)の説明
  イ 出土遺物(土器・石器など)の説明
 (3) 土器洗い体験

【六反ヶ丸遺跡の概要】
 (1) 調査起因:東九州自動車道建設
 (2) 調査期間:平成26~30年度
 (3) その他の主な成果
  ア 縄文時代早期(約1万年前)の竪穴住居跡や調理場跡(集石・連穴土坑)
  ア 古墳時代(約1,700年前)の大型竪穴住居跡
  イ 室町時代(約600年前)の堀跡

【日時】   ※終了しました
 平成30年8月25日(土)   小雨決行
  受付 13:00~   説明終了 15:30

【場所】
 春日堀遺跡 志布志市志布志町蓬原