令和4年6月17日,出水市立米ノ津東小学校の6年生にワクワク考古楽授業支援(出前授業)を実施しました。
まず始めに,埋蔵文化財センターの仕事を紹介し,次に,出水市にある出水貝塚や大坪遺跡を紹介しました。出水市に教科書で習った貝塚があるということや,勾玉が発掘されたということについては,児童たちは初めて知ったようで,驚いていました。
それから,学校の近くにある六反ヶ丸遺跡について,出土した遺物を中心に紹介しました。六反ヶ丸遺跡は高速道路をつくる際に見つかった遺跡であることを紹介し,米ノ津東小学校の周辺の川などの地形とともに遺跡の位置をとらえつつ授業を展開しました。また,縄文時代の遺物は少ないものの弥生時代から古墳時代にかけての遺構や遺物が多く出土していることを説明しました。
そして六反ヶ丸遺跡からは直径約10メートルの竪穴建物跡が見つかったことを紹介するとともに,遺跡から出土した土器,青銅の鏡,鈴などの実物を児童たちに見せながら授業を行いました。特に青銅の鏡に対する児童たちの関心は高く,教科書で習ったばかりの青銅器の実物を見ることができ,大変うれしそうでした。また,古代の道路跡と考えられる遺構についても紹介し,米ノ津が交通の要所であったことにも触れました。
米ノ津東小学校の児童たちは熱心で授業が終わったあとも質問に来てくれました。
この学習を機会として,身近な地域の中には日本の歴史を知ることができる貴重な資料が数多くあることを知ってもらいたいと思います。