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カテゴリー: ワクワク考古楽授業支援(出前授業)

ワクワク考古楽出前授業IN鹿児島県歯科医師会

令和6年6月1日(土),鹿児島県歯科医師会雀大学の皆さん18名に,ワクワク考古楽を実施しました。

今回は,昨年度まで取り組んでいた「廃寺は語る! よみがえる鹿児島の仏教文化」事業の成果を中心に講演を行いました。

まず,廃仏毀釈について説明を行った後,令和3~5年度に実施した光台寺跡(指宿市),照信院跡(大崎町),大願寺跡(さつま町)発掘調査の成果について紹介しました。

学生さんたちは,神仏習合を示す遺物で,懸仏(かけぼとけ)の一部である照信院跡から出土した「華瓶(けびょう)」や,諏訪ノ前遺跡(阿久根市)の発掘調査で出土した仏像を手にされると,興味深く見入っておられました。

廃仏毀釈に関心をもっていらっしゃる方も多く,雀大学の皆さんの鹿児島への熱い思いにもふれることができる時間となりました。

鹿児島の廃仏毀釈について紹介しました

 発掘調査で出土した遺物を説明しました

【ワクワク考古楽出前授業IN鹿児島市立伊敷小学校】

5月29日(水),鹿児島市立伊敷小学校で「ワクワク考古楽」(出前授業)を実施しました。今回は,縄文時代について学習しました。

子どもたちは,実際に遺跡から出土した土器や石器に触れながら,土器の文様の作り方や,土器・石器の使い方などについて意見を出し合いました。土器や石器に触れる際,両手で大事そうに扱いながら楽しく話し合う様子が印象的でした。

今回の授業を通して,子どもたちが縄文時代のくらしについて思いを巡らせ,今後の学習に意欲的に取り組んでいくためのきっかけになれば,大変ありがたいことだと思います。

また今回は,縄文の森の「お出かけ探検隊」と合同での実施で,「勾玉づくり」を体験しました。一生懸命命勾玉づくりに取り組んだり,完成した作品を友達同士見せ合ったりしていました。

 

ワクワク考古楽出前授業IN志布志市立尾野見小学校

令和6年5月31日に,志布志市立尾野見小学校でワクワク考古楽(出前授業)を実施しました。今回は「地域の歴史や遺跡,文化財について知ろう」という学習目標で,6年生に授業を行いました。

最初に,埋蔵文化財センターの発掘調査の仕事を紹介しました。

次に,鹿児島県で見ることができる火山層について説明し,火山灰から年代がわかることを学習しました。

続いて,学校近くの京ノ峯遺跡や前谷遺跡を紹介しました。学校近くの「志布志市やっちくふれあいセンター」はかつて弥生時代の墓地だったと知り,そこから出土した弥生土器の実物を見たり触れたりすることで,自分たちの身近に遺跡があったことを実感できたようでした。

最後に,縄文土器や弥生土器,石器や黒曜石など実際に触ってもらい,いろいろな土器の文様や厚さが時代とともに変化していくことを学んでもらいました。また,長い年月を経て人々がそこで脈々と生活し,志布志市には多くの遺跡があることも知ってもらいました。

自分たちの郷土の歴史を知ることで,地域を大切にしていくことを学ぶ時間になってもらえればと思います。

志布志にはいくつ遺跡があるかな?

本物の土器に興味津々でした

ワクワク考古楽出前授業IN志布志市立泰野小学校

令和6年5月27日に,志布志市立泰野小学校でワクワク考古楽(出前授業)を実施しました。今回は「泰野の歴史や遺跡について知ろう」という学習目標で,6年生に授業を行いました。

最初に,縄文時代が続いた年数の長さをクイズ形式で紹介しました。子どもたちは縄文時代が一番長く続いた時代であることを知り,驚いていました。

次に,鹿児島を代表する遺跡として,上野原遺跡を紹介しました。

続いて,学校近くの「志布志市やっちくふれあいセンター」は,京ノ峯遺跡という弥生時代の遺跡であり,お墓や弥生時代の土器・石器が見つかっていることを説明しました。

子どもたちは実際に出土した土器や石器を手に取り,感触や重さを確かめていました。

今回の授業を通して,自分たちが住んでいる地域には1万年以上前から人々が暮らしていて,その営みが連綿と続いているということが,理解できたようでした。

発掘調査の様子を紹介しました

器の特徴や用途を説明しました

実際の土器や石器を手に取り,感触を実感することができました

 

ワクワク考古楽IN霧島市立国分南中学校

令和6年5月17日の5・6校時,国分南中学校でワクワク考古楽(出前授業)を実施しました。

今回のワクワク考古楽は一年生を対象に,国分南中学校が毎年夏休みに行っている「上野原遺跡ボランティアガイド」の経緯や活動の様子と,国指定史跡上野原遺跡について学習しました。

ボランティアガイドは平成11年から始まり,今年で26回目を迎えます。まだ上野原縄文の森ができていない頃の活動の様子をテレビニュースで特集されたビデオを観たり,中学時代に実際にガイドに参加していた職員(国分南中卒業生)の生の声を聞いたりしました。また,最近の活動の様子についても写真を見てもらいました。

生徒たちのほとんどは上野原縄文の森に行ったことがありましたが,国分南中が長くボランティアガイドをしていたことは知らなかったようで,先輩たちの活動を熱心に見ていました。

次に,上野原遺跡はどんなところがすごいのかについて学習しました。上野原遺跡からは約10,600年前の国内最古・最大級の集落跡が発見され国指定史跡になっていることや,約6,000年前の対で埋められた壺形土器を中心に祭祀が行われた場所が発見され,そこから出土した土偶や耳飾りなど767点が国の重要文化財に指定されていることなどを紹介すると,生徒たちは興味深く耳を傾けていました。

また,南九州の縄文土器の特徴として,底が平らで口の部分の形が四角やレモン形のものがあることや,縄ではなく貝殻で文様をつけていることなどを話しながら本物の土器を見せると,身を乗り出して興味深く見ていました。

6時間目は外で火おこし体験を行いました。友達と協力しながら,楽しんで火おこしをすることができました。

今年の夏休みも,たくさんの生徒がボランティアガイドに是非参加してほしいです。

授業の様子 

上野原遺跡の紹介

国分南中卒業生の体験談紹介

土器や石器を手に取って観察

みんなで火おこしに挑戦

ワクワク考古楽出前授業in国分南小学校

令和6年4月19日(金),霧島市立国分南小学校の6年生88人に,「ワクワク考古楽」出前授業を実施しました。

今回は,総合的な学習の時間で,縄文時代について紹介しました。国分南小にとても近い遺跡である上野原遺跡では,多くの竪穴建物跡などの遺構が発見され縄文時代のムラの跡であることから,国の史跡になっていること,土器や石器など767点の遺物が重要文化財になっていることなどを説明しました。

子どもたちは,全国的に注目された遺跡が身近にあることにびっくりしていました。また,火山に囲まれた生活や,南公園近くで貝塚が見つかっていることから,海岸線が現在と異なる位置にあったことにも驚いていました。

特に縄文時代の衣食住について,発掘調査から分かったことを紹介すると,集中してメモしながら聞いていました。

次に,実際に出土した土器や石器に触れる時間では,興味津々に説明を聞き,石器の使い方について考えることができました。また,石器を触れる際,両手で大事そうに扱う様子が印象的でした。

今後は,上野原縄文の森に見学へ行き,調べ学習を進めていくそうです。今回の授業を通して,縄文時代や当時の人々の生活についてさらに「知りたい」という意欲をもち,学習を深めるきっかけになればと思います。

南の縄文文化発信事業(ワクワク考古楽)学習指導案(PDF)

授業の様子

実際の土器や石器を紹介

 

 

ワクワク考古楽出前授業(薩摩川内市立鹿島小学校)

2月9日(金),薩摩川内市立鹿島小学校の5・6年生に,ワクワク考古楽出前授業を実施しました。

授業では,甑島を代表する二つの遺跡,「中町馬場遺跡」と「大原・宮薗遺跡」について紹介しました。

中町馬場遺跡は上甑島の里にあります。発掘調査や地質研究の成果をもとに,山から流れる土砂と海の沿岸流の作用により,土砂が堆積して里の平地ができたことを伝えました。中町馬場遺跡では,弥生時代・古墳時代の貝溜まりや人骨,多量の貝や動物・魚などの骨が出土したことや,発掘調査に当時の里小学校の児童が直接参加したことなど紹介しました。

次に,鹿島小学校と同じ下甑島の南端の手打集落にある大原・宮薗遺跡の発掘調査成果を紹介しました。弥生時代の壺棺から,幼児の人骨が出土したことなど,中町馬場遺跡同様に重要な遺跡であることを説明しました。

また,中町馬場遺跡出土の人骨や動物の骨,魚骨,大原・宮薗遺跡出土の土器などを実際に見てもらい,触感や重さを実感してもらいました。

そのあとは,全学年の子どもたちに,火起こし体験を挑戦してもらいました。

まず始めに,道具やその使い方を説明し,子どもたち同士ペアになって火起こしをしてもらいました。火が着いたときは,喜んでいました。

子どもたちは授業中,目を輝かせながら,大きくうなずきながら,説明を聞いてくれました。この授業を通して,甑島の歴史についてさらに興味をもち,郷土理解を深めてくれたと感じることでした。

甑島の遺跡を紹介

発掘調査で分かったことを説明

遺物を展示して紹介

火起こしの説明

友達と一緒に火起こしに挑戦

ワクワク考古楽出前授業(霧島市立国分小学校)

1月24日,霧島市立国分小学校の6年生(4クラス138人)で,ワクワク考古楽出前授業を実施しました。

国分小学校の建っている場所は,島津義弘が築いた舞鶴城跡であると共に,本御内(もとおさと)遺跡という,縄文時代から近代までの複合遺跡です。

今回の出前授業では,平成29年度に行った発掘調査の成果を紹介しながら,どのような遺構や遺物が見つかったのか紹介しました。

子どもたちは,発掘調査の写真を見ながら,遺跡についての理解を深めることができました。

授業の後半では,実際に本御内遺跡から出土した土器や石器,古代の瓦,陶磁器類を展示し,手に取って重さや感触を確かめていました。また,タブレットを使って遺構や遺物の3D体験を楽しみました。

子どもたちの感想

  • 何千年も前の遺跡や土器・石器などが,霧島市にたくさんあることが分かりました。
  • 実際に出てきた土器などをさわりました。普段はめったにさわれないものなので,貴重な体験でした。
  • 国分小学校の周辺の歴史を知ることができた1時間でした。また,ほかの機会があれば,自分でも調べてみたいなと思いました。

本御内遺跡報告書(PDF)
『鹿児島県立埋蔵文化財センター発掘調査報告書』(199)「本御内遺跡」

授業の様子「鹿児島県内や霧島市内に遺跡はいくつある?」

本御内遺跡で見つかった遺物を紹介

実物の土器や石器で使い方を説明

タブレットを使って,3D体験

ワクワク考古楽出前授業~宮之城中学校(さつま町)~

12月20日,さつま町立宮之城中学校で,『ワクワク考古楽』 を1年生(155人)に向けて実施しました。宮之城中学校は「虎居城」という中世の山城跡の中に建っています。現在,当センターでは虎居城跡の一角を発掘調査しています。

天気が良ければ,現地見学を予定していましたが,あいにくの雨となりました。そこで授業では,まず,埋蔵文化財センターの仕事について紹介した後,虎居城とその周辺の地形の成り立ち,虎居城の歴史について説明しました。

次に,虎居城跡の実際の写真を提示しながら,発掘調査で見つかった,「曲輪」・「切岸」・「堀切」・「竪堀」・「横堀」・「虎口」といった「山城」の特徴的な遺構を説明しました。

最後に,中世の陶磁器や近世の瓦などの実物を見たり,実際に手にしたりする活動を通して,歴史を実感してもらいました。

この体験が,今後の学習意欲や,地域の歴史理解につながればありがたいです。

授業の様子

吾平小学校の遺跡見学

10月3日,鹿屋市立吾平小学校6年生の児童32人と引率の先生方が,授業の一環として名主原遺跡(鹿屋市吾平町)見学に訪れました。

まず初めに,調査担当の職員が遺跡の概要について説明しました。児童たちは社会科(歴史)の授業で習ったことを思い出しながら聞いていた様子でした。

その後,2グループに分かれて,遺跡見学と発掘体験を交互に行いました。

遺跡見学では,まず,地層の学習を行いました。代表的な火山灰層について,それが何年前に降り積もったのか,何時代に当たるのかを説明を聞きました。児童も理科の学習で地層の成り立ちについて学んでいたので,興味深く聞いていました。

次に,建物跡について学習しました。名主原遺跡では,古墳時代の竪穴建物跡が多数見つかっています。完全な形に近い,大きな土器が残っている建物跡もあり,当時の生活を感じることができたようです。また,その建物跡を掘る作業員さんの細やかな作業も直接見ることができました。

発掘体験では,作業員さんに掘り方を教わりながら地面を少しずつ削って土器を探しました。すぐに見つけた児童も多く,楽しみながら体験できました。

最後に,埋蔵文化財センターの職員が児童に向けて,どうしてこの仕事に就いたかを紹介しました。高校時代に考古学に興味を持ったことや進路について自分で調べて大学を探したこと,どんな勉強が必要だったかなどを話しました。

児童からは「遺跡をみたら土器がいっぱい出ていて,また建物跡もたくさんあって,びっくりした」,「発掘体験で土器が見つかったとき,とてもうれしかった」という感想が聞かれました。

今回の体験が,児童の学習はもとより地域理解や今後の進路選択に役立ち,未来の考古学者のタマゴが育っていたら何よりもうれしいことだと思います。

 

始めに,遺跡の時代や特徴を紹介しました。

どのような地層が積み重なっているか,実際に見てもらいました。

大きな土器が残る竪穴建物跡を見て,驚いていました

竪穴建物跡から炭が多く見つかっており,建物が燃えたかもしれないことを説明しました

遺構をていねいに掘っている様子も見てもらいました

作業員さんに教わりながら,発掘体験を行いました

子どもたちは,たくさんの土器を見つけて喜んでいました

埋蔵文化財センターの仕事について紹介しました。考古学に興味を持ってくれたかな?