令和5年2月8日から9日にかけて,屋久島の小中学校4校(中央中学校・安房中学校・岳南中学校・安房小学校)で,ワクワク考古楽(出前授業)を実施しました。
「地域の歴史や遺跡,文化財について知ろう」というめあてを立てて授業を行い,まず,埋蔵文化財センターが行っている発掘調査や「廃寺は語る鹿児島の仏教文化」事業,上野原遺跡について説明をしました。
次に,地域の遺跡として一湊松山遺跡(屋久島町一湊松山)について紹介しました。遺跡から出土した縄文時代の曽畑式土器が,屋久島だけでなく鹿児島県をはじめ熊本県や沖縄県などで見つかっていることなど,縄文人たちが海をこえて移動していたことをとらえさせ,あわせて,それぞれの学校周辺の遺跡について紹介し,自分たちの身近なところに遺跡があり,昔から人々の暮らしが連綿と続いていることを学習しました。その後,センターから持参した本物の土器や石器に加えて,屋久島町の調査で出土した遺物を手に取り,土器の文様や胎土の観察を行いました。
岳南中では,体験活動を入れた学習をしたいということで,土器の接合にもチャレンジし,整理作業の面白さや大変さを体験することができました。
どの学校の児童・生徒も興味を持って授業を受け,自分たちの住んでいる屋久島で縄文時代から人々が生活していたことに驚き,身近に貴重な遺跡があることに感心していました。