令和5年5月29日,肝付町立宮富小学校の6年生にワクワク考古楽を実施しました。今回のワクワク考古楽では,「かごしまの古代について知ろう」というめあてを立てて授業を行いました。
奈良時代,聖武天皇の「国分寺建立の詔」に基づいて,鹿児島県内でも薩摩国分寺と大隅国分寺が建立され,その場所や発掘調査からわかったことを説明しました。また「隼人」についても触れ,朝廷による支配や「隼人の役割」についても紹介しました。子どもたちは,興味をもって頷きながらきいている様子が見られました。
さらに,近隣の久保田牧遺跡(鹿屋市吾平町)の調査の成果から,古代の遺構・遺物が見つかっていることを紹介しました。身近な地域で古代の人々のくらしの跡が見つかっていることに驚いていました。
その後,実際に遺物に触れる時間を設定しました。大隅国分寺出土の瓦や久保田牧遺跡出土の墨書土器・刻書土器を手に取って観察しました。子どもたちは,瓦の重さや大きさに驚いていました。また,墨書土器にはどのような字が書いてあるのかじっくりと観察する様子が見られました。さらに古い時代の縄文土器や弥生土器も紹介し,手触りや特徴を実感することができました。
これから学習が進み,古代の学習をする際には,今回の授業内容を思い出し,教科書に記載されている事柄に加えて,大隅半島にも古代の生活が広がっていたことを感じてほしいと思います。