6月29日,さつま町立柏原小学校の4・5年生でワクワク考古楽を実施しました。令和3年度から実施している「廃寺は語る! 鹿児島の仏教文化事業」の一環で,今年度は同校区内に位置する大願寺跡の発掘調査を行いました。
今回のワクワク考古楽では,その発掘調査成果や大願寺がどのような寺であったのか紹介する授業を行いました。
大願寺は脇寺が12もある大きな寺院であったこと,室町時代の征夷大将軍足利義満自筆の木扁額(もくへんがく)「医王宝殿」が掲げてあったことを紹介すると,とても驚いていました。また,発掘調査において,江戸時代のものから一番古いもので縄文時代早期の遺物が出たことにも,興味をもっていました。
最後に大願寺跡で実際に出土した押型文土器や石斧,同じさつま町内に位置する中世の山城「虎居城跡」で出土した大願寺と同時期の中世の陶磁器や土師器,そして火鉢などを,手に取って触れる活動を行いました。現代で使用している食器等と中世の遺物を見ながら,形や大きさ比較して感想を述べることができていました。
子どもたちは今回の授業を通して,自分の住んでいる地域に多くの文化財が残っており,8,000年以上も前から自分たちの祖先がこの地に住んでいたことに,大変驚いていました。自分たちの住んでいる地域の歴史について考える良い機会となりました。