鹿児島城二之丸跡は,鹿児島市城山町に所在し,近世から近代にかけての遺構や遺物が発見されました。
遺構は,近世の柱穴列や溝状遺構が発見され,なかでも,柱穴列は境となる塀の可能性があり,築城以降,二之丸を拡大し整備していった当時の状況を知る上で重要な資料になることも期待されます。
遺物は,薩摩焼をはじめ,近世の瓦や陶磁器,木製品等を中心とした資料が出土し,なかでも,将棋盤と考えられる木製品が土坑の中から出土しました。17世紀後半以降の将棋盤と考えられ,全国でも数例しかない,貴重な発見となりました。鹿児島でも将棋が親しまれていた証であり,鹿児島城や城下の人々の暮らしや文化を示す貴重な資料と言えます。
『鹿児島県立埋蔵文化財センター発掘調査報告書』(231)「鹿児島城二之丸跡」(PDF)
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