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西南戦争を掘り,学ぶ(実践例1)

     幕末に起こった日本近代化の波は,明治維新という大きな時代を動かして,国内最大の内戦と言われる西南戦争へと突き進んでいきました。鹿児島県は常にこの波の中心で,幕末は,まさに「躍動する薩摩の時代」であったといえます。
     日本の近代化をリードし,明治維新から西南戦争の舞台で活躍したふるさと鹿児島の先人たち。当時の実際の砲弾などの出土品を目の前にして,その先人たちの偉業にふれることで,子どもたちは,郷土の歴史をより深く理解することができます。
     このページでは,西南戦争関連遺跡の調査成果を活用した,学校での授業支援の様子を紹介します。

  • 【平成30年度の実践例1】
    鹿児島市立玉龍高等学校での授業支援(平成30年6月1日実施)
     6月1日(金),鹿児島市立玉龍高等学校日本史選択者2年生63名を対象に「授業支援」を実施しました。
     今回は,「明治維新150周年及び西南戦争に関連する学校周辺の遺跡」を中心に紹介しました。幕末から明治維新期の薩摩藩の動向を概観し,これに関連する根占・祇園之洲・天保山の各砲台跡遺跡,敷根火薬製造所跡の調査成果を説明しました。
     薩摩藩が,イギリス軍艦の砲撃に対処するために石垣を強化した様子や,照準に合わせて砲弾を発射できる移動式砲台の軌条部分の説明に,生徒のみなさんは強い関心をもったようです。
     また,当時の絵図や古写真と検出遺構を比較して検証できることに,多様な視点で歴史を解明していく楽しさを感じていたようです。
    本時案(※クリックすると本時案とワークシートがダウンロードできます。)

     県立埋蔵文化財センターでは,上記の西南戦争関連遺跡の中から,「滝ノ上火薬製造所跡(鹿児島市)」(現在調査中),「高熊山激戦地跡(伊佐市)」,「笠取戦跡(霧島市)」,「岩川官軍墓地跡(曽於市)」を,順次,発掘調査する予定です。
     そして,遺跡近隣の小中学校,高等学校に埋文職員が出向いて,これらの発掘調査の成果をもとに,出土品を活用した授業支援を実施する予定です。
     また,実施した授業内容等をまとめた資料集(学習指導案を含む)も刊行する予定です。