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カテゴリー: 南の縄文調査室から

このページは、発掘調査・整理作業・報告書作成の様子や、埋蔵文化財センタ内ーのできごとを紹介します。

熊本地震の復興支援へ職員派遣

現在,埋蔵文化財センターでは,平成28年4月に起きた熊本地震の復興支援のため,職員1名を益城町に派遣しています。
そしてこのたび,さらに1名を熊本県へ派遣することとなり,その出発式が行われました。

派遣の任期は,10月からの半年間になります。熊本県内で,全国から派遣されている職員とともに,発掘調査を行います。
慣れない土地で業務を行うことは難しい面もありますが,各職員の知識や経験を活かし,お互いの意見を交わしながらの調査が,被災地域の速やかな復旧・復興につながることを願っています。

半年後,その成果報告を楽しみにしています。

 

安全パトロールの実施(久保田牧遺跡・廣牧遺跡)

6月20日,鹿屋市吾平町にある久保田牧遺跡と廣牧遺跡の安全パトロールを行いました。両遺跡とも,6月から発掘調査が始まった遺跡です。

安全パトロールは,発掘調査が安全・安心な環境のもとで実施できるよう,センター職員が直接現場の見回り・点検を行う活動です。

今回安全パトロールを行った両遺跡とも,道具の整理整頓,通路の整備や安全柵の設置など,作業環境は適切に管理されていました。現場内は重機やベルトコンベヤーが動いていますが,これらに対しても注意喚起が行われていました。
今後も安全に気を付けて,またこれからの時期は熱中症や台風・大雨対策も行いながら,発掘作業を続けていくことを担当者と確認しました。

センターでは,遺跡ごとに定期的な安全パトロールを実施しています。

発掘調査が始まりました~牧B遺跡(曽於市末吉町)

牧B遺跡は,曽於市末吉町檍にある遺跡です。飯野松山都城線(末吉道路)整備に伴う工事のために,6月から発掘調査を開始しました。
平成28年度に行った確認調査では,縄文時代の土器が見つかっています。今回の調査でも,縄文時代の人々の生活の跡が見つかるのではないかと思われます。今後の成果にご期待ください。

発掘調査の様子は,見学できます(ただし,土日祝・月末を除く)。見学を希望される団体や個人の方は,事前に埋蔵文化財センターまでお問い合わせください。

 

 

企画展講演会がありました~南種子町立茎南小学校・大久保浩二校長先生

6月1日,上野原縄文の森で開催中の第54回企画展「バックナンバー 古の美術品Ⅱ~新聞でみた考古資料~」の講演会がありました。
講師は,埋蔵文化財センターの前次長で,現在は南種子町立茎南小学校の大久保浩二校長先生でした。

講演では,現在の勤務校の紹介に始まり,企画展で展示されている遺物の紹介,ご自身が関わった遺跡の発掘調査当時のエピソードを,ユーモアを交えながら語っていただきました。
会場の皆さんも,話に聞き入ったり声を上げて笑ったりと,和やかな雰囲気でした。

今回の講演で,多くの方々に県内の遺跡・遺物のすばらしさを理解していただけたと思います。
大久保校長先生,ありがとうございました。

関連ページ 第54回企画展「バックナンバー 古の美術品Ⅱ~新聞でみた考古資料~」

関連ページ 「古の美術品」

遠足見学(鹿屋市立田崎小学校)

5月24日,田崎小学校の6年生と引率の先生方あわせて101名が,遠足で埋蔵文化財センターの見学に訪れました。
子どもたちは,目の前に並んだ本物の土器や石器に目を輝かせていました。
また,仕事の様子をメモしたり,疑問に思ったことは進んで質問したりするなど,学習に対しても意欲的でした。

埋蔵文化財センターでは,遠足等の見学を受け付けています。
上野原縄文の森(展示館)が受付の窓口となっておりますので,見学を希望される学校・団体等は,上野原縄文の森(展示館・0995-48-5811)までお問い合せください。

職場体験学習(霧島市立舞鶴中学校)

5月22日から24日まで,霧島市立舞鶴中学校の生徒3年生5名が,埋蔵文化財センターで職場体験学習に参加しました。
整理作業の土器洗い・注記・接合,科学分析やデジタル処理等を体験しました。
いずれの作業も,職員や作業員さんの指示や話をよく聞き,真剣に取り組んでいました。
生徒たちは3日間の職場体験を通して,働くことの大切さや楽しさを味わうことができたようです。

埋蔵文化財センターでは,中学生・高校生の職場体験学習,大学生のインターンシップ等を受け入れています。
詳しくは,埋蔵文化財センターまでお問い合わせください。

 

避難訓練を実施しました

上野原縄文の森では,年に2回,地震や火災に備えて,初期消火・通報及び避難誘導等の消防訓練を実施しています。

5月21日,今回は地震が起きたと想定し,来所者や職員の安全を確保するとともに,その後に起きた火災から安全に避難する訓練を行いました。

地震が起きたことを館内放送で知らせると,作業員さんたちは,さっと机の下にかくれて身体を守ることができました。また,その後の火事に対しても,決められたルートを通って避難場所へ集合することができました。

最後には,職員による放水訓練も行いました。

災害はいつ起こるかわかりませんが,万が一の際は,今回の訓練の成果を活かしていきたいと考えています。

 

 

「発掘された日本列島展2019」展へ~山ノ口遺跡出土品(河口コレクション)~

 

 

文化庁主催の「発掘された日本列島2019」展に,鹿児島県から「山ノ口遺跡出土品(河口コレクション)」の遺物(弥生土器・軽石製品・磨製石鏃)が出展されます。そのための資料貸出・梱包作業が行われました。
「発掘された日本列島2019」展は,以下の日程で開催される予定です。

東京都江戸東京博物館  令和元年6月1日(土)~令和元年7月21日(日)
花巻市博物館      令和元年8月2日(金)~令和元年9月10日(火)
三内丸山遺跡センター  令和元年9月21日(土)~令和元年11月4日(月)
名古屋市博物館     令和元年11月16日(土)~令和元年12月28日(土)
大野城心のふるさと館  令和2年1月18日(土)~令和2年2月26日(水)

 

外部リンク「発掘された日本列島2019」展の開催のお知らせ(文化庁)

関連ページ「河口コレクション」

 

 

 

 

南の縄文調査室から平成31年2月

  • 平成31年2月5日(火)
  • 20数年前からタイムスリップ!上野原遺跡の集石出現‼
     
    上野原遺跡の集石遺構(切り取り資料)
     
     20数年前の上野原遺跡の切り取り資料を収蔵庫の奥から引っ張り出してみました。遺構の周りを充填していた発泡ウレタンを持ち上げると,発掘当時のままの集石遺構が出現しました。
     今後,土が崩れないように遺構の周りを補強する作業が行われます。そう遠くないうちに,皆さんにお披露目できるのではないかと思います。
    切り取り資料の大きさは,横140㎝,縦120㎝です。
  • 20年が経っているとは思えないほどの生々しい土の質感です。
     
    ※3枚目の写真をクリックすると,遺構出現の瞬間がご覧頂けます。(別画面が開きます。)
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    集石遺構切り取り移設作業の様子(当時)

南の縄文調査室から平成30年10月

  • 平成30年10月29日(月)
  • 県立埋蔵文化財センター2階「廊下一品」コーナー
     
    足形土製品【渡畑・芝原遺跡(南さつま市)】
     
     センター2階「廊下一品」コーナーの展示品を入れ替えました。
     今回の展示品は,縄文時代(約4,000年前)の足形土製品です。
     カッパ!恐竜?の足を思わせる,この不思議な形の土製品は,万之瀬川下流の川岸の二つの遺跡からそれぞれ出土しました。足首のほうは渡畑遺跡からで,足のほうは芝原遺跡からです。
     足首と足の出土地点の距離はわずか80mほどですが,まず出土した時期が異なります。また,渡畑,芝原の二遺跡は,隣接しているとはいえそもそも別々の遺跡です。普通でしたら,この二つがくっつくことは,まずなかったでしょう。
     それでもこうやって,足の形に復元できたのは,縦に流れるように施される沈線という特徴もさることながら,「あんなものがあった」と当時の調査員の記憶にこの二つが強く残っていたからでしょう。それだけ変わった特徴を持つ土製品です。
     ぜひ,埋蔵文化財センターにお越しの際は,4,000年ぶりに一つになった足形土製品の姿をご覧ください。

    縦に流れる沈線とつま先の小さな指が特徴。足のサイズは10.5㎝,高さ約8㎝。
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