縄文時代の土器はいろいろな形をしていますが,中でも筒形をしたものは,真上から見た口の形で「円筒形土器」と「角筒形土器」に分類することができます。
しかし,それ以外の形の土器も見つかります。この縄文時代早期の土器の口,みなさんは何の形に見えますか。ちなみに,埋蔵文化財センターでは「レモン形」と呼ばれています。
またこの土器は,「補修孔」と呼ばれる2個で一対の穴が胴部にあけられています。これは,土器に入ったヒビが大きくならないように,穴を二つあけて紐のようなもので結んだ跡だと思われます。縄文時代の人々も,土器を修理しながら大切に使っていたのですね。
『鹿児島県立埋蔵文化財センター発掘調査報告書』(112) 「諏訪牟田遺跡・諏訪前遺跡・南原内堀遺跡・加治屋堀遺跡」