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カテゴリー: 鹿児島県立埋蔵文化財センター

南の縄文調査室から平成26年3月

  • 平成26年3月14日(金)
  • 入来Ⅰ式土器稲荷迫(いなりざこ)遺跡:志布志(しぶし)町)
  •                                      【弥生時代中期:約2,300年前】
 3月は旧暦で「弥生」といいます。弥生という言葉は,本来,「草木がだんだん芽吹く月」という意味があるそうで,フレッシュな春を表すのにぴったりの言葉です。
 さて,考古学の世界にも,「弥生」という言葉がつくものがあります。今回ご紹介する「入来Ⅰ式土器」は,「弥生土器」の一つです。この土器は,日置市吹上町の入来遺跡で最初に出土したので,この名前がつけられました。入来遺跡は吹上高校社会研究部の高校生たちによって発見され,以来,多くの有志者の無償の研究活動によって調査が進められました。
 
   
 ※ 入来遺跡は,「先史・古代の鹿児島」のなかで,詳しく紹介されています。ぜひご覧ください。  

南の縄文調査室から平成26年1月

  • 平成26年1月9日(木)

  • 桜島大正大噴火(さくらじまたいしょうだいふんか)から100年軽石製垂飾品(かるいしせいすいしょくひん)(山ノ中遺跡:鹿児島市)
  •                                      【縄文時代後期:約4,000年前】

  2014(平成26)年1月12日は,桜島の大正大噴火からちょうど100年にあたる日です。桜島は,かつては文字通り錦江湾(きんこうわん)()かぶ「島」でしたが,この大噴火で大隅半島(おおすみはんとう)陸続(りくつづ)きになりました。
 桜島は,有史以前(ゆうしいぜん)から,たびたび大噴火し,大きな災害(さいがい)をもたらしてきました。そして,時には(とうと)人命(じんめい)をも(うば)ってきました。
 そのような中,縄文の人々は,この桜島の噴火の痕跡(こんせき)である軽石を,写真(しゃしん)のような装飾品(そうしょくひん)生活道具(せいかつどうぐ)などの材料(ざいりょう)にして,たくましく()()いてきました。
 
 
 穴にひもを通して使っていたのでしょうか。 大正噴火の火山灰の剥ぎ取り資料も展示中です。
   
 ※ 山ノ中遺跡は,「先史・古代の鹿児島」のなかで,詳しく紹介されています。ぜひご覧ください。  



  • 平成26年1月16日(木)
  • 収納場所確保(しゅうのうばしょかくほ)()(ふだ)に!~ビニールハウスを用いた木器(もっき)の収納~

  ()えることはあっても,()ることはない」収蔵遺物(しゅうぞういぶつ)。増え(つづ)ける遺物の収納場所の確保に,(あたま)(かか)えている施設(しせつ)も多いのではないでしょうか?  当センターも,一般収蔵庫(いっぱんしゅうぞうこ)では管理(かんり)(むずか)しい遺物の収納方法をいろいろ模索(もさく)してきました。その一つが,写真(しゃしん)のようなビニールハウスを用いた木器の収納です。温湿計(おんしつけい)除湿器(じょしつき)設置(せっち)し,毎日,温度と湿度の管理を続けています。もう一年近く,このビニールハウスによる木器の収納を続けていますが,想像以上(そうぞういじょう)に温度や湿度をコントロールすることができていて,木器収納の一つの方法として実績(じっせき)を上げつつあります。
   
 収蔵庫2階に2棟設置しています。  目張りをして,湿気やほこりなどの侵入を防ぎます。
   
 その日の湿度に応じて除湿器を稼働させます。  毎日この観察簿に記録しています。

南の縄文調査室から平成25年12月

  • 平成25年12月10日(火)

  • もうすぐクリスマス  ~奄美(あまみ)長浜金久(ながはまかねく)・下山田Ⅱ遺跡 嘉徳(かとく)式土器~
  •                                            (縄文時代後期:約3800年前)

  嘉徳式土器は,奄美大島などの南島で多く出土する土器です。写真の2つの土器は昭和63年に開港(かいこう)した奄美空港建設(けんせつ)の際に発見されたものです。上から見ると口縁(こうえん)の部分が四角く,底が平らになっています。四角に広がる口縁部の形がショーケースの毛氈(もうせん)の赤と(あい)まって,ポインセチアの花のように見えるのは私だけでしょうか?そういえば,もうすぐクリスマス。奄美群島が日本に復帰(ふっき)したのも,今から60年前の1953年12月25日。そう,クリスマスの日のことでした。
   
 南西諸島特有(とくゆう)の赤い色をしています。 上から見ると,口縁部が四角に広がっています。 

南の縄文調査室から平成25年10月

  • 平成25年10月10日(木)

     世界遺産登録(せかいいさんとうろく)から20周年(しゅうねん)  ~屋久島(やくしま) 一湊松山遺跡(いっそうまつやまいせき)曽畑式(そばたしき)土器~

  屋久島が,姫路城(ひめじじょう)法隆寺(ほうりゅうじ)白神(しらかみ)山地とともに,日本で初めて世界遺産に登録されてから今年で20周年を(むか)えます。
 屋久島は「洋上(ようじょう)アルプス」にも(たと)えられ,中央部(ちゅうおうぶ)には九州最高峰(きゅうしゅうさいこうほう)宮之浦岳(みやのうらだけ)(1,935m)がそびえ立っています。また,1,000m~1,900m級の山々には縄文杉(じょうもんすぎ)に代表されるヤクスギやヤクシマシャクナゲなど,屋久島固有(こゆう)植物(しょくぶつ)生息(せいそく)しており,(うつく)しく自然豊(しぜんゆた)かな島です。
 写真の曽畑式土器は,屋久島の北にある一湊松山遺跡から数多く出土した土器です。島内(とうない)では産出(さんしゅつ)しない滑石(かっせき)と呼ばれる鉱物(こうぶつ)(ふく)み,すべすべした触感(しょっかん)ときらきらした胎土(たいど)特徴(とくちょう)の土器です。見る角度(かくど)によってきらきらと(かがや)くさまは,神秘(しんぴ)の島「屋久島」を象徴(しょうちょう)しているかのようです。
 
   
曽畑式土器(2階廊下に展示中です) 曽畑式土器(口縁部の拡大)

南の縄文調査室から平成25年9月

  • 平成25年9月30日(月)

    (しゅく)世界文化遺産推薦決定(せかいぶんかいさんすいせんけってい) ~明治(めいじ)日本の産業革命(さんぎょうかくめい) 九州・山口と関連地域(かんれんちいき)

  9月17日,「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」がユネスコの世界文化遺産へ推薦されることが発表(はっぴょう)されました。順調(じゅんちょう)にいけば,2015年には「世界文化遺産」として登録(とうろく)されます。
 埋文センターでは,2011年に,今回推薦される遺産群(いさんぐん)の中の,鹿児島紡績所跡(かごしまぼうせきじょあと)などの発掘調査を行いました。写真は,鹿児島紡績所跡で出土(しゅつど)した耐火(たいか)レンガです。当時作られた反射炉(はんしゃろ)や建物などに関するレンガではないかと考えられています。まさに,幕末(ばくまつ)から明治にかけて日本の重工業発展(じゅうこうぎょうはってん)(いしずえ)(ささ)えたレンガといえるでしょう。
     
出土した耐火レンガ 調査時の鹿児島紡績所跡 2階廊下に展示中です

南の縄文調査室から平成25年8月

  • 平成25年9月6日(金)

    インサイド オブ 企画展! ~南の縄文調査室のお仕事4「縄文の森との連携(れんけい)」~

  ただ 今,南の縄文調査室は, 9月13日(金)から始まる第37回企画展の準備(じゅんび)()最中(さいちゅう)です。今回の企画展では,昨年度(さくねんど)発掘調査(はっくつちょうさ)が行われたり報告書(ほうこくしょ)刊行(かんこう)されたりした遺跡を取り上げ,最新の調査成果(せいか)(あま)すことなく紹介(しょうかい)します。まさに「いちばん新しいかごしまの昔」満載(まんさい)の企画展です。
 さて,左下の写真は,企画展に展示する「連穴土坑(れんけつどこう)」の実物大模型(じつぶつだいもけい)製作(せいさく)しているところです。2.2×0.5×0.8(m)大型(おおがた)模型です。実測図(じっそくず)をもとに型を()こし,土の質感(しつかん)にもとことんこだわった,リアルな模型です。
 また,真ん中の写真は,今回の企画展で紹介する遺跡の概要(がいよう)をまとめたパネルを(うつ)したものです。これも,調査室で作成(せいさく)しています。内容(ないよう)正確(せいかく)さやわかりやすさはもちろんですが,フォントやレイアウトなどのデザインにもこだわっています。何度(なんども)も何度も修正(しゅうせい)(かさ)ねて完成度(かんせいど)(たか)めています。
 このほかにも展示する遺物(いぶつ)をピックアップし収蔵庫(しゅうぞうこ)から集めてくるのも,調査室の仕事です。右下の写真は,収蔵庫内で出番(でばん)を待っている遺物たちです。
 企画展は,おとなりの上野原縄文の森で開催(かいさい)されますが,調査室は縄文の森と連携しながら,企画展の企画運営(うんえい)(たずさわ)わっています。「インサイド オブ 企画展!」,企画展の裏側(うらがわ)に南の縄文調査室があります。
     
でき具合はぜひは企画展で! 並べてレイアウトを検討中です 静かに出番を待ちます…

南の縄文調査室から平成25年7月

  • 平成25年7月11日(木)

    館内展示(かんないてんじ)を入れ()え中です… ~南の縄文調査室のお仕事3「館内展示」~

   県立埋蔵文化財センターには,館内展示スペースとして,エントランスの展示コーナーと,館内6カ所の掲示板(けいじばん),2階調査室(ちょうさしつ)前の展示ケース1台があります。その展示の企画(きかく)()()えは,(みなみ)縄文調査室(じょうもんちょうさしつ)職員(しょくいん)担当(たんとう)しています。
 現在(げんざい),館内の展示をリニューアル中です。エントランスの展示コーナーには新たに展示ケースを2台設置(せっち)し,本物の土器や石器をさらに多く展示しています。
 また,館内6カ所の掲示板もリニューアル。1階の掲示板では,今年4月に発足(ほっそく)した(公財)埋蔵文化財調査センターの業務(ぎょうむ)紹介(しょうかい)しています。2階の掲示板では,東日本大震災復興支援(ひがしにほんだいしんさいふっこうしえん)のため被災地(ひさいち)(おもむ)いている当センター職員の活躍(かつやく)様子(ようす)を「東北(とうほく)だより」として紹介しています。
 もうすぐ夏休み。埋蔵文化財センターでは館内展示を(あら)たにして,皆様(みなさま)のご来館(らいかん)をお()ちしています。
     
エントランスの新しい展示ケース 1階掲示板「調査センター発足」 2階掲示板「東北だより」



平成25年7月18日(木)

この(あつ)さで()けてしまったのでしょうか? ~(なぞ)の「トロトロ石器(せっき)」~


  梅雨(つゆ)()け,夏本番(なつほんばん)季節(きせつ)となりました。野外(やがい)発掘調査(はっくつちょうさ)をしていると,この暑さで身体(からだ)まで溶けてしまいそうになります。
 写真(しゃしん)の石器は,縄文時代(じょうもんじだい)の石器で,形は石鏃(せきぞく)()ていますが,表面(ひょうめん)(ねつ)でとろっと溶けたようになっています。熱で溶けたわけではありませんが、見た感じで「トロトロ石器」と()ばれています。この「トロトロ石器」は,県内(けんない)でも上野原遺跡(うえのはらいせき)をはじめ十数カ所の遺跡からしか見つかっていません。また,縄文時代早期(そうき)(約8,000年前)の押型文(おしがたもん)土器と一緒(いっしょ)出土(しゅつど)することが多いということぐらいしかわかっておらず,何のために作られたのかははっきりしていません。
 でも,よく見ると,この「トロトロ石器」,形が超有名(ちょうゆうめい)なオバケ漫画(まんが)登場人物(とうじょうじんぶつ)に似ていると思いませんか?オバケだけに(なぞ)だらけなのかもしれませんね。
     
「トロトロ石器」のそろい()  あのアメリカオバケに似てません? 2階調査室前に展示中です