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鹿児島県立埋蔵文化財センター

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カテゴリー: 鹿児島県立埋蔵文化財センター

夏の教職員研修

埋蔵文化財センターでは毎年,上野原縄文の森や鹿児島県総合教育センターと連携して,「フレッシュ研修」・「パワーアップ研修」・「先生のための考古学講座」・「課題研修」など教職員向けの研修講座を開催しています。

今年度も,全講座合わせて約50人の教職員の方の参加があり,センター内の見学,業務体験,埋蔵文化財を活用した授業づくり,火起こし,アクセサリー作りなどを体験学習されました。

参加者からは,「身近に遺跡がたくさんあることに驚いた。」,「地域の歴史を詳しく知ることができてよかった。」,「埋蔵文化財を授業で活用してみたい。」,「拓本づくりが楽しくて夢中になった。」などの感想がありました。

来年度も多くの参加をお待ちしております。

収蔵庫で鹿児島の土器の特徴について学習

整理作業の拓本を体験

まいぶんキット貸出事業を活用した授業づくりを紹介

報告書に掲載する土器の写真撮影を体験

火起こし体験

アクセサリー(勾玉)づくり

鹿児島県で初めて見つかった木簡:(京田遺跡:薩摩川内市)

九州新幹線鹿児島ルート建設に伴い平成11年度から13年度にかけて行われた京田遺跡の発掘調査において,県内初となる「木簡」が出土しました。

平安時代初めの嘉祥(かしょう)3年(西暦850年)3月14日の日付が記されています。長さは約40㎝,厚さ・幅は約3㎝で,当時の役人が,田の権利に関する内容を告知したものと思われます。

『鹿児島県立埋蔵文化財センター発掘調査報告書』(81) 「京田遺跡」

3D・AR

以下のページから,遺跡や遺構,遺物を3Dで見たり,AR(拡張現実)体験できたりします。

「3D」-sketchfab-

下記のリンクから一覧のページに移動します。
https://sketchfab.com/maibun-kagoshima

「▷」をクリックすると,それぞれの3Dが表示されます。

「AR体験」 -STYLY-
下記のリンクから一覧のページに移動します。
https://gallery.styly.cc/artist/kagoshima-maibun/scenes

「▷」をクリックすると,それぞれのARが表示されます。
「Loading・・・」から画面が変わらないときは,もう一度画面をクリックしてください。

QRコードをスマホやタブレットで読み込むと,AR体験ができます。
※ 「STYLY」というアプリのインストールが必要です。

■ 名主原遺跡溝跡

■ 野首遺跡落とし穴遺構

■ 鹿児島城跡枡形部

■ 縄文土器(轟B式)

 

埋蔵文化財技術研修講座(基礎講座)

令和6年7月19日,埋蔵文化財技術研修講座(基礎講座)を実施しました。この講座は,市町村教育委員会の埋蔵文化財担当職員を対象として,発掘調査に関する必要な技術等の向上を図ることを目的としています。

午前中は,志布志市の野首遺跡で発掘調査の現場研修を行いました。実際の発掘現場の運営や管理,必要な物品等について知識や理解を深めました。

午後からは,志布志市教育委員会の相美氏を講師として迎え,教育委員会の体制,事業への取り組み,施設管理などを紹介していただきました。

今回の研修が,市町村の担当者の業務向上に役立てばありがたいです。

発掘現場での研修
志布志市の取り組みを紹介

ワクワク考古楽出前授業IN鹿屋市立小中一貫校花岡学園

令和6年7月12日,鹿屋市立小中一貫校花岡学園の中学1年生を対象に,「ワクワク考古楽」(出前授業)を実施しました。
 
今回は,社会科(歴史的分野)の時間で,縄文時代を中心に学習しました。
 
生徒たちは,実際に遺跡から出土した土器や石器に触れながら,土器の文様の作り方や石器の使い方などについて考えました。土器や石器に触れる際は,生徒たちが目を輝かせながら,大切に扱っている姿が印象的でした。
 
また,縄文時代の期間がとても長いことや,自分たちがいる花岡学園も遺跡の中にあること,学校周辺の遺跡からたくさんの遺構や遺物が発見されていることを知り,とても驚いていました。
 
今回の授業を通して,縄文時代や当時のくらしなどについて思いを巡らせ,今後の学習に意欲的に取り組んでいくためのきっかけになってくれればと思います。

授業の様子
遺物を手に取って観察

名主原遺跡現地公開

終了しました
主要地方道鹿屋吾平佐多線(吾平道路)改築事業に伴い発掘調査を実施している名主原(みょうずばる)遺跡(鹿屋市吾平町下名)で,現地公開を行います。
遺跡では,弥生時代の終わり頃から古墳時代前半にかけての多数の竪穴建物や遺物が見つかりました。当時,肝属川支流の大姶良川と姶良川に挟まれた台地上に大きな集落があったと考えられます。
開催場所
名主原遺跡(鹿屋市吾平町下名)
開催日時
令和6年8月27日(火) 午前10時から正午
開催内容
遺跡の概要説明,主な出土品の展示見学
(クリックで拡大します)

見事に復元された土器(川骨遺跡:薩摩川内市)

川骨遺跡の発掘調査では,弥生時代後期後半から古墳時代初頭にかけての土器集中遺構が13か所見つかりました。

土器はそこに集めて割ったのか,ばらばらの状態で見つかりましたが,その多くをもとの形に復元することができました。

接合・復元した職員の努力の成果が見て取れます。

土器集中出土の様子(一部)
復元された土器

 

「かつてその先は・・・」(天保山砲台跡:鹿児島市)

天保山砲台は,嘉永3(1850)年に築かれました。文久3(1863)年の薩英戦争では,この砲台が火ぶたを切りました。
埋蔵文化財センターでは,2011年に,多くのトレンチ(試掘坑)を設定して発掘調査を行いました。
その中の一つから,「荷揚場」の石畳が見つかりました。
石畳の先は,現在埋め立てられて駐車場になっていますが,かつては甲突川河口でした。ここから様々な品物が届けられていたのでしょう。