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第38回 すべてはマンローから始まった

  • 上野原縄文の森第38回企画展
    すべてはマンローから始まった ~かごしま発掘調査のあゆみ~
  • 開催期間:平成25年12月13日(金)~平成26年3月23日(
  •  
    鹿児島県初の考古学的調査を行ったN.G.マンロー(石郷遺跡) 出典 『考古学雑誌 第6巻』
     
     鹿児島県で初めて考古学的調査が行われたのは,今から約100年前の1914(大正3)年,鹿児島市吉野町の石郷遺跡でした。調査を行ったイギリス人医師N.G.マンローは,1891(明治24)年に来日,1942(昭和17)年に北海道で亡くなるまで,本業である医者の業務のかたわら,アイヌ民族の研究や国内各地の発掘調査に関わり,日本の人類学・考古学の基礎づくりに大きく貢献しました。
     今回の展示では,マンローの業績や人物像のほか,発掘調査に携わった遺跡の出土遺物などを紹介します。また,鹿児島県の考古学界の礎を築き,発展に寄与された先人の業績や,昭和20年代から40年代にかけて発掘調査に関わった県内の高校生の記録なども併せて紹介し,この100年を振り返ります。
    •   【かごしま考古学年表】



      マンロー博士が鹿児島で発掘調査を行った以前にも,埋蔵文化財に関わった人たちがいました。ここでは,島津重豪公・白尾国柱氏・町田久成東京国立博物館館長を紹介します。特に,白尾国柱氏が記した本庄猪塚古墳の発掘品図解は実物大写真で必見です。
       ここでは,マンロー博士の業績や,マンロー博士が調査した石郷遺跡の出土品,マンロー博士ゆかりの品々を紹介します。マンロー博士の使った「名刺」の写真も展示します。
      ここでは,行政による発掘調査が始まる前の昭和20~40年代の調査の様子を紹介します。当時の高校生による発掘調査の写真やその出土品を展示します。また寺師見国氏や河口貞徳氏のコレクションの貴重な資料も必見です。
      ここでは,高度経済成長に伴う行政発掘調査のあゆみとその成果を紹介します。アカホヤ火山灰の発見から近世の薩摩焼の窯道具まで,南九州の考古学研究に大きな成果をもたらした出土品を展示します。
      ここでは,これからの発掘調査と題して,最新の科学分析を用いた調査方法を紹介します。数ミリ程度の土器の表面に残されたくぼみから当時の生物の痕跡を調べる方法や,木器を半永久的に保存する方法などを紹介します。意外と私たちの身近にある素材を用いているんですよ。
  • ※ まんろーくんにカーソルを置くと,企画展の見どころが表示されます。
  • ※ 第38回 特展データファイルはここからダウンロードできます。
  • ■河口コレクション ~KAWAGUCHI Collection~■
  •  昭和20~40年代は各地域の高等学校の教員の中に鹿児島県考古学会員がいたため,高校生による考古学の研究活動が盛んでした。鹿児島玉龍高等学校,出水高等学校,吹上高等学校など,それぞれの学校で研究誌がつくられました。
     写真は,鹿児島玉龍高等学校考古学部研究誌『TRENCH(トレンチ)』と出水高等学校考古学部研究誌『もぐら』です。今回の企画展では,河口コレクションの中から,当時の高校生の活動の記録を展示します。
  • ■企画展講演会■
  •   平成26年1月25日(土)
     「鹿児島県の発掘調査史」
                         講師/ 元鹿児島県立埋蔵文化財センター 次長 池畑 耕一 氏
  • ■ギャラリートーク■
  •  企画展開催中に展示の解説を行います。
     【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
     【会場】 企画展示室   
         1回目 10:30~
         2回目 14:30~ 
            ※各回30分程度 高校生の発掘調査(昭和39年撮影)