西南戦争はここから始まった? (滝ノ上火薬製造所跡:鹿児島市)
薩摩藩は,火薬製造の本局として文政年間(1818~1830)に滝ノ上火薬製造所を設立しました。稲荷川の水流を利用した直径四mほどの水車を使って火薬を製造していました。
その存在を危険視した明治政府は,明治10(1877)年1月に機械や弾薬などを密かに運び出そうとしました。機械や弾薬類が自分たちのものという考えが強かった鹿児島の士族たちは激怒し,草牟田の政府の火薬庫を襲撃しました。その後,西南戦争に突き進んでいきます。
このような経緯から,滝ノ上火薬製造所は,国内最後で最大の内戦である西南戦争の勃発の契機となった場所ともいえるかもしれません。
高価な落とし物「二分金」(船迫遺跡:志布志市)
篤姫も見た,能の舞 (鹿児島城跡:鹿児島市)
国内で一番古い落とし穴
弥生時代の船(中津野遺跡:南さつま市)
収蔵庫増設
土器に刻まれた弥生時代の龍

弥生時代の土器に刻まれている想像上の生き物・龍(一部欠損)。
龍は水神とも考えられています。大陸から稲作とともに伝わったのでしょうか。辰年にふさわしい土器です。
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辰年に向けて(龍首水注)
ワクワク考古楽出前授業~宮之城中学校(さつま町)~
12月20日,さつま町立宮之城中学校で,『ワクワク考古楽』 を1年生(155人)に向けて実施しました。宮之城中学校は「虎居城」という中世の山城跡の中に建っています。現在,当センターでは虎居城跡の一角を発掘調査しています。
天気が良ければ,現地見学を予定していましたが,あいにくの雨となりました。そこで授業では,まず,埋蔵文化財センターの仕事について紹介した後,虎居城とその周辺の地形の成り立ち,虎居城の歴史について説明しました。
次に,虎居城跡の実際の写真を提示しながら,発掘調査で見つかった,「曲輪」・「切岸」・「堀切」・「竪堀」・「横堀」・「虎口」といった「山城」の特徴的な遺構を説明しました。
最後に,中世の陶磁器や近世の瓦などの実物を見たり,実際に手にしたりする活動を通して,歴史を実感してもらいました。
この体験が,今後の学習意欲や,地域の歴史理解につながればありがたいです。
