ただ今発掘中! ~久保田牧遺跡(鹿屋市吾平)~
久保田牧遺跡は,鹿屋市吾平町にある遺跡です。大隅縦貫道の建設工事に伴い,令和元年度から発掘調査を行っています。令和3年度も,6月から調査を開始しました。
現在は,表土(現代の地面)を重機で剥ぎ取り,その下の古代から中世の地層を少しずつ掘り進めています。
昨年度までの調査で,古墳時代の竪穴建物跡や古代・中世の溝跡・掘立柱建物跡,文字の書かれた墨書土器などが見つかっており,さらなる成果が期待されています。
また,発掘現場は民家に近いということもあり,騒音対策や振動に気を付けながら調査を行っています。
調査期間は,令和4年1月までを予定しており,発掘調査の様子は見学もできます。詳しくは,埋蔵文化財センターまでご連絡ください。
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佐多小学校での出前授業
6月17日,南大隅町立佐多小学校で,ワクワク考古楽出前授業を5・6時間目に行いました。
5時間目では,6年生に縄文時代の遺跡を紹介し,発掘調査でわかったことから昔の人々がどのような暮らしをしていたか,衣・食・住の観点に分けて説明しました。これまでの授業で学習したことを振り返りながら,興味深く聞いていました。
また,同町内にある大泊貝塚から見つかった縄文時代の土器片を持参し,実際に触ってもらいました。子どもたちは,土器の文様を観察したり,重さや厚みを実感したりしていました。中には破片どうしがくっつかないかと,接合を試してみる子どももいました。
6時間目は,5年生も加わり,火起こし体験を実施しました。「舞錐(まいぎり)」を使って火を起こすのは大変でしたが,先生方の手伝いもあって,どの子も火を起こすことができました。
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全国公立埋文協第1回役員会
当センターの所長が会長を務める,全国公立埋蔵文化財センター連絡協議会の第1回役員会を6月10日に実施しました。
今回の役員会は,新型コロナウイルス感染症拡大防止のため,インターネットによるオンライン開催でした。
役員組織の10か所をオンラインでつなぎ,昨年度の事業報告や来年度以降の総会・研修会,文化庁への要望等を話し合いました。
当センターではこれまでもオンライン会議は実施してきてはいるものの,10人以上の参加者は初めてだったため,うまく話し合いが進むか心配なところもありましたが,無事に終えることができました。
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山崎小学校での出前授業
6月10日,先日子どもたちが発掘体験を行ったさつま町立山崎小学校で,ワクワク考古楽出前授業を実施しました。
「縄文のむらのくらしの様子について想像してみましょう」というめあてを立てて,県内外の縄文時代の遺跡から見つかった建物跡の遺構,土器や石器の遺物から当時の人々がどんな生活をしていたか説明しました。
子どもたちは,先日の発掘体験の様子を思い出しながら,授業を受けていました。
また,県内の遺跡から出土した本物の土器や石器を展示しました。昔の人々が使っていた本物の遺物であることに驚いていました。
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報告書の発送
6月5日,令和2年度に刊行された発掘調査報告書を,全国の埋蔵文化財の調査・研究機関や大学,県内の市町村教育委員会などに発送しました。
17冊の報告書を詰めた段ボール一つひとつに宛名シールを張り,トラックに載せていきました。
こうして送り出された報告書が,それぞれの場所で活用されることを期待しています。
今回発送した発掘調査報告書は,埋蔵文化財センターのホームページでも公開しています。興味・関心がある方は,ぜひご覧ください。
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報道発表に「鹿児島城跡の本丸大奥推定地で江戸時代の生活跡を発見」を追加しました
鶴丸城跡保全整備事業に伴い発掘調査を実施している鹿児島(鶴丸)城跡で,黎明館駐車場の下に江戸時代のものと思われる生活面が残存していることが確認され,1列に並ぶ柱穴の跡などが見つかりましたので発表します。
さらに詳しい内容についてはこちらの「報道発表」のページをご覧ください。
調査目的
黎明館駐車場下にあると推定されている江戸時代の生活面の残存状況の確認。
鹿児島城本丸と二之丸の間にあると古絵図に記載されている堀跡の確認。
調査期間
令和3年5月24日(月)~6月18日(金)
調査成果
調査成果江戸時代の生活面が残っていることを確認し,等間隔(約60㎝)で1列に並んでいる柱穴(直径約30㎝,円形)が8基見つかりました。そのうち,2基は礎石(縦×横×厚:20㎝×20㎝×15㎝)も見つかっています。
出土遺物:土師皿(完形品),中国製磁器,国内製
磁器(薩摩焼,肥前焼)
評価
これまで,黎明館駐車場の下には,江戸時代の鹿児島城本丸大奥の生活面が残っていると推定されていました。今回の発掘調査で当時の生活面が残存していることを確認することができました。
見つかった柱穴跡は,本丸大奥と御茶道通り(おさどうどおり)の境界を区切っていた塀跡である可能性もあり,今後鹿児島城内の土地利用を解明する手がかりとなることが期待されます。
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鹿児島城跡の本丸大奥推定地で江戸時代の生活跡を発見
鶴丸城跡保全整備事業に伴い発掘調査を実施している鹿児島(鶴丸)城跡で,黎明館駐車場の下に江戸時代のものと思われる生活面が残存していることが確認され,1列に並ぶ柱穴の跡などが見つかりましたので発表します。
さらに詳しい内容についてはこちらの「報道発表」のページをご覧ください。
調査目的
黎明館駐車場下にあると推定されている江戸時代の生活面の残存状況の確認。
鹿児島城本丸と二之丸の間にあると古絵図に記載されている堀跡の確認。
調査期間
令和3年5月24日(月)~6月18日(金)
調査成果
調査成果江戸時代の生活面が残っていることを確認し,等間隔(約60㎝)で1列に並んでいる柱穴(直径約30㎝,円形)が8基見つかりました。そのうち,2基は礎石(縦×横×厚:20㎝×20㎝×15㎝)も見つかっています。
出土遺物:土師皿(完形品),中国製磁器,国内製
磁器(薩摩焼,肥前焼)
評価
これまで,黎明館駐車場の下には,江戸時代の鹿児島城本丸大奥の生活面が残っていると推定されていました。今回の発掘調査で当時の生活面が残存していることを確認することができました。
見つかった柱穴跡は,本丸大奥と御茶道通り(おさどうどおり)の境界を区切っていた塀跡である可能性もあり,今後鹿児島城内の土地利用を解明する手がかりとなることが期待されます。
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遺跡で発掘体験
6月2日,発掘調査をおこなっている井手原遺跡(さつま町)で,同町の山崎小学校6年生が発掘体験を行いました。
遺跡の担当者の説明を聞いた後,移植ごてやてみをもって,少しずつ掘り進めていきました。しばらく掘り進めると,黒曜石のかけらが出土し,子どもたちは声を上げて喜んでいました。終了間近になっても,まだまだやりたいと発掘体験を楽しんでいました。
今回の様に,発掘調査を行っている遺跡では,見学や発掘体験が可能です。詳しくは,埋蔵文化財センターまでお問い合わせください。
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~弥生時代の祭祀遺跡「山ノ口遺跡」~令和3年度第1回河口コレクション
上野原縄文の森で現在,河口コレクションの山ノ口遺跡(錦江町)を展示しています。
山ノ口遺跡は,南九州の弥生時代を代表する遺跡です。昭和33(1958)年から昭和36(1961)年にかけて,河口貞徳氏を中心に3回の発掘調査が行われました。
発掘調査の結果,地表から1mほど掘り下げた砂地の上に,軽石を円形に並べた配石遺構(はいせきいこう)が9基検出されました。直径が3mのものや立石(りっせき)を伴うものもありました。配石遺構の周りには,ほぼ完全な形の土器や軽石製品が並べられていました。
土器は,赤く塗られた北部九州から持ち込まれた甕形土器やジョッキ形の土器,それに頸(くび)の長い壺や台付の鉢形土器など,一般的な集落遺跡では出土しない形のものでした。また,土器には故意に孔があけられていました。
さらに,軽石製品は男女を象った岩偶(がんぐう),男女の生殖器を象ったもの,勾玉(まがたま)などがありました。
これらのことから,山ノ口遺跡は祭祀(さいし)のための特別な場所だったと考えられます。県内外でもこの様な遺跡は他になく,大変重要な遺跡であることから,遺跡は町指定史跡となり,出土品は県指定有形文化財になっています。
その貴重な出土品を,上野原縄文の森でご覧ください。
展示期間
令和3年5月15日(土)~9月17日(金)
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発掘機材の荷出し
5月24日,発掘調査の始まった井手原遺跡(さつま町)と鹿児島(鶴丸)城跡(鹿児島市)の荷出しがありました。
先日の荷造りで集めた道具を,発掘現場行きのトラックに次々と載せました。
また,出土した遺物を収納するパンケースも載せました。
どちらの遺跡も,多くの成果があがることを期待しています。
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