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鹿児島県立埋蔵文化財センター

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カテゴリー: 鹿児島県立埋蔵文化財センター

研究紀要第12号

鹿児島県における縄文土器の実年代 -土器付着炭化物放射性炭素年代測定値から-
川口 雅之,黒木 梨絵,立神 倫史

天神段遺跡・宮脇遺跡出土試料の炭素14 年代測定 -大隅地方中部における押型紋土器の年代的位置付け-
中央大学 小林 謙一,立神 倫史

弥生時代におけるいわゆる樹皮布叩石の再検討 ―三次元記録と観察から―
鹿児島国際大学 中園 聡,太郎良真妃,平川ひろみ,若松花帆,下小牧 潤

遺物3Dデータ(PDFデータです。右クリック等でダウンロードして保存後,開いてください)
王子遺跡_454
王子遺跡_633
王子遺跡_1322
王子遺跡_1323
王子遺跡_1324
持躰松遺跡_595
持躰松遺跡_598
芝原遺跡_砥石
田原迫ノ上_1159

鹿児島県における弥生時代の周溝状遺構に関する基礎的研究 -周溝状遺構の集成と考察-
湯場﨑 辰巳

鹿児島城跡元禄以降の石垣について
阿比留 士朗

 


平成30年度年報

整理作業開始

 埋蔵文化財センターでは,発掘現場から持ち帰った遺物や図面,写真などを整理(遺物の接合や復元,実測図作成など)し,遺跡の内容や様子を正確に記録し,後世に伝えるために,調査報告書を作成します。

 整理作業は,埋蔵文化財センターの職員に加え,補助事務員(会計年度任用職員)の方々を任用し,遺跡ごとにチームを作って進めています。

 4月14日,今年度の開始式がありました。今年は,新型コロナウイルス感染症拡大防止のため,センター2階の外にある「大地の広場」行いました。朝の屋外ということで,やや肌寒さがありましたが,新鮮で開放的な式になりました。
 
 こうして,本格的な整理作業が始まりました。各遺跡,報告書作成に向けて1年間取り組んでいきます。

 ※ 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため,現在整理作業の様子は見学できません。

春は,別れと出会いの季節

 埋蔵文化財センターでは,令和元年度の人事異動で8名の転退職があり,3月31日に離任式と出発式を行いました。
 これまでセンターの業務に大いに貢献された方々です。きっと新しい職場でも,ご活躍されることと思います。

 そして,4月1日に新任式を行い,新しい職員を迎えました。埋蔵文化財の仕事が全く初めての方もいらっしゃれば,懐かしい方もいらっしゃいました。
 こうして全職員がそろい,令和2年度がスタートしました。

 これからも,埋蔵文化財の発掘調査を実施するとともにその保護に努め,文化財に対する普及・啓発を進めてまいります。よろしくお願いいたします。

(今回の離任式・出発式・新任式は,新型コロナウイルス感染症対策のため,規模縮小・時間短縮で実施しました。)

離任式
出発式
新任式

かごしま遺跡フォーラム中止のお知らせ

3月7日(土)に開催を予定しておりました「かごしま遺跡フォーラム」は,新型コロナウイルスの国内での感染拡大に伴い,安全の確保のため中止することを決定しましたのでお知らせします。
参加を予定されていた方々には,ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんが,何卒ご理解いただければと存じます。

遺跡の確認調査

前回,遺跡を見つけるには分布調査を実施することを紹介しました。遺跡を見つけたその後は,実際の有無を確認する「試掘調査」,遺跡の時代や範囲を調べる「確認調査」を行います。

その確認調査を,令和2年2月に鹿屋市吾平町で実施しました。トレンチ(確認用の穴)を数か所掘り,遺構や遺物の検出を行いました。トレンチからは,土器などの遺物がみつかり,遺跡の時代を決める手がかりとなりました。また,掘ったトレンチの壁面からは,どのような地層が積み重なっているかが確認できました。

このように,確認調査によって遺跡の概要が分かります。

人力でトレンチを掘り下げます
少しずつていねい掘り下げます
トレンチ内で遺物が見つかりました

遺跡の分布調査

 鹿児島県内には,8000を超える遺跡があります。こんなにたくさんの遺跡があるなんて驚きますね。
 でもどうやって,遺跡を見つけるのでしょうか。今回は,そんな遺跡を見つける方法の一つ,「分布調査」を紹介します。

 土器や石器などの遺物は普段,地面の下に埋まっていますが,耕作や天地返しなどによって地上に出てくることがあります。「分布調査」とは,現地を実際に歩いて地上に出てきた遺物の表面採集を行ない,遺跡の有無を調べることをいいます。分布調査を行って,これら地上に出てきた遺物が見つかったということは,そこが遺跡の可能性があるということです。その後,実際にトレンチ(試し掘りの穴)を掘って遺跡の有無を調べる「試掘調査」,より多くのトレンチを掘って遺跡の時代や範囲を調べる「確認調査」を行って,遺跡の存在を明らかにしていきます。

 埋蔵文化財センターでは,2月上旬,田んぼの耕地区画整備に伴って分布調査を実施しました。市町村の埋蔵文化財担当職員と埋蔵文化財センターの職員が田んぼを歩き,遺物が落ちていないか確認しました。このような調査によって,新しい遺跡が見つかったり,遺跡の範囲が広がったりします。

分布調査の範囲を確認
遺物が落ちていないか歩きます
広い田んぼもしっかり確認します

 

 

霧島市立国分小学校での出前授業

令和2年1月29日(水)に,霧島市立国分小学校で,6年生4クラスを対象に出前授業を実施しました。

国分小学校の敷地は,本御内(もとおさと)遺跡(舞鶴城跡含む)内にあります。今回は,隣接する国分高校の校舎改築事業に伴い実施された,同遺跡の発掘調査成果の紹介を中心に行いました。

授業では,「国分小学校のむかしを知ろう」という<めあて>を立て,見つかった遺物や遺構をもとに,弥生時代・奈良時代・室町時代・江戸時代・近代の様子に関するクイズを出題しました。
児童たちは,「そんな昔から人々が生活していたんだ」,「教科書に載っている武家屋敷の図と同じように,周りに溝が見つかっているんだ」などと,これまでの授業と関連付けながら学ぶことができました。

また,実際に出土した遺物を手に取って,「こんなにたくさん見つかったんだね」,「どのような使い方をしていたのかな」,「見た目よりも重いな」,「こんな手触りなんだ」,と感想を述べていました。

授業を通して,自分たちが通う国分小学校が遺跡の上に建っていることを知り,その遺構や遺物を見たり触ったりして実感することで,より地域の歴史に関心を持つことができたようです。

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