大型円形竪穴建物跡(二子塚B遺跡:曽於郡大崎町)
土製品(中津野遺跡:南さつま市金峰町)
縄文時代晩期の線刻土器(黒川洞穴:日置市吹上町)
波板状凹凸面(大坪遺跡:出水市)
陶器が語る歴史(垂水・宮之城島津家屋敷跡:鹿児島市)
かごしま県民交流センターの一帯には,江戸時代,垂水島津家と宮之城島津家の屋敷があったことが絵図等でわかっています。
発掘調査の結果,多くの陶磁器の中にまざって,花瓶の内側に,「御看経所」と記された陶器が出土しました。
「看経所」(お経を黙読する場所)が屋敷内にあったことを物語る文字史料とも言える遺物です。
『鹿児島県立埋蔵文化財センター発掘調査報告書』(48) 「垂水・宮之城島津家屋敷跡」
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磁器製人形(里町遺跡:伊佐市大口)
手に日本国旗を持った,女学生の形をしています。近代(戦前)に作られた人形で,当時の世相を表しているものと思われます。
作業員さん達には,「里町遺跡」になぞって,「里子ちゃん」と呼ばれていました。
(大きさ7cm)
道路状遺構(中津野遺跡:南さつま市金峰町)
「華瓶(けびょう」神仏習合のかたち・「懸仏」の一部(大崎町:照信院跡(しょうしんいんあと))
文化財防火デー
ワクワク考古楽出前授業(霧島市立国分小学校)
1月24日,霧島市立国分小学校の6年生(4クラス138人)で,ワクワク考古楽出前授業を実施しました。
国分小学校の建っている場所は,島津義弘が築いた舞鶴城跡であると共に,本御内(もとおさと)遺跡という,縄文時代から近代までの複合遺跡です。
今回の出前授業では,平成29年度に行った発掘調査の成果を紹介しながら,どのような遺構や遺物が見つかったのか紹介しました。
子どもたちは,発掘調査の写真を見ながら,遺跡についての理解を深めることができました。
授業の後半では,実際に本御内遺跡から出土した土器や石器,古代の瓦,陶磁器類を展示し,手に取って重さや感触を確かめていました。また,タブレットを使って遺構や遺物の3D体験を楽しみました。
子どもたちの感想
- 何千年も前の遺跡や土器・石器などが,霧島市にたくさんあることが分かりました。
- 実際に出てきた土器などをさわりました。普段はめったにさわれないものなので,貴重な体験でした。
- 国分小学校の周辺の歴史を知ることができた1時間でした。また,ほかの機会があれば,自分でも調べてみたいなと思いました。
本御内遺跡報告書(PDF)
『鹿児島県立埋蔵文化財センター発掘調査報告書』(199)「本御内遺跡」