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カテゴリー: 鹿児島県立埋蔵文化財センター

ワクワク考古楽出前授業~霧島市立国分小学校

 1月28日,霧島市立国分小学校の6年生4クラスに,「ワクワク考古楽授業支援(出前授業)」を実施しました。

 国分小学校と国分高校の運動場のある一帯は,島津義久が居城とした国分(舞鶴)城跡として有名です。また,縄文時代から近世までの複合遺跡「本御内(もとおさと)遺跡」でもあります。

 授業内容は,まず,平成29年度に国分高校の校舎改築事業に伴い実施された,本御内遺跡の発掘調査成果の紹介を中心に行いました。子どもたちは,発掘調査で見つかった遺構の写真から,「昔から人々がここで暮らしていたんだ」,「授業で学習した,竪穴住居や掘立柱建物が見つかってるんだ」と歴史を実感していました。また,同じく発掘調査で見つかった土器や石器,陶磁器などの遺物を手に取ったり使い方を想像したりと,興味深そうにしていました。

 次に,国分小学校に関連のある歴史や文化財について紹介しました。島津義久や島津亀寿(しまづかめじゅ,じめさあ)が国分(舞鶴)城に住んでいたこと,今も小学校に残る朱門の由来などを説明しました。

 子どもたちは今回の出前授業を通して,授業で学んだ歴史が身近にあることを実感できたようでした。今後も校区や郷土の歴史・文化財について,関心をもってくれることを期待しています。

 

本御内遺跡の調査成果を説明

国分小学校の周辺の文化財を紹介

発掘調査で見つかった実際の遺物を説明

令和2年度 第3回「河口コレクション」展示 ~標式遺跡~

 1月15日に,上野原縄文の森で展示している「河口コレクション」コーナーの入れ替えを行いました。

 今回は,「標式遺跡(特定の地域や時代・時期に流行した土器の特徴を示す契機となった遺跡)」をテーマに,河口氏が発掘調査を行った「岩崎遺跡(錦江町田代麓)」,「春日町遺跡(鹿児島市春日町)」の2遺跡を紹介しています。

 岩崎遺跡の発掘調査は,昭和25(1950)年12月5日~9日に行われました。調査の結果,比較的浅い上部から出土する土器と,下部の深いところから出土する土器があり,それぞれ形状が異なることから,岩崎上層式土器,岩崎式土器と呼んで報告しています。また,岩崎式土器を縄文時代中期後半に位置づけ,岩崎上層式土器は指宿式土器に類似することから,縄文時代後期前半に位置づけました。

 春日町遺跡は,昭和27(1952)年に発見され,翌年まで3次にわたって発掘調査が行われました。発掘調査には,河口氏が教鞭(きょうべん)をとっていた鹿児島市立玉龍高等学校の生徒たちが多く参加しました。この遺跡で見つかった春日式土器は,瀬戸内地方の船元Ⅲ・Ⅳ式土器や里木Ⅱ式土器の影響を受けてつくられたことが分かってきました。また,春日式土器は形や文様の変遷から,大きく3つの時期に細分されており,その年代も縄文時代中期中頃から後半に該当する約4,800~4,600年前と考えられています。

 上野原縄文の森にて,ご覧ください。

展示期間
令和3年1月16日(土)~令和3年5月14日(金)

埋蔵文化財専門職員養成講座

  1月19・20日,市町村の文化財担当職員を対象とした,埋蔵文化財専門職員養成講座の上級講座を実施しました。

 今回の講座では,「埋蔵文化財保護制度」をテーマとし,鹿児島県教育庁文化財課桑波田武志係長による「埋蔵文化財保護に係る鹿児島県の現状と課題」についての報告,文化庁の近江俊秀主任文化財調査官による「埋蔵文化財発掘調査等に係る補助制度」,「法的知識」,「行政の役割」などの講義がありました。

 また,近江主任文化財調査官の講義は,テレワーク中のご自宅と当センターをインターネットでつないで,オンラインで行われました。

 参加者のみなさんは,メモをとりながら熱心に聴講されていました。

 今回の講座を通して,各市町村の埋蔵文化財保護行政が,今後もより良く進められていくことを期待しています。

多くの市町村職員に参加いただきました
テレワーク中の近江主任のご自宅から講義
密にならないように座席をずらしています

 

鹿児島(鶴丸)城跡<火除地跡>の調査成果が南日本新聞に紹介されました

現在整理作業中の,鹿児島(鶴丸)城跡<火除地跡>の調査成果が南日本新聞に紹介されました。

くわしくは,下記のリンクをご覧ください。(南日本新聞のページへ移動します)

御楼門前に「犬追物」遺構 鎌倉以来の伝統示す 鹿児島県埋蔵文化財センター調査

山ノ口遺跡の里帰り展示(河口コレクション)の中止について

 錦江町文化センターでおこなっていた「山ノ口遺跡の里帰り展示(河口コレクション)」は、同町の公共施設貸し出しの中止のため、現在公開を中止しております。
 また、1月6日(水)に予定していました県立埋蔵文化財センター職員による展示解説も、中止となりました。
 ご了承ください。

西都原考古博物館への資料貸出

 宮崎県立西都原考古博物館が開催する企画展「古の匠たち~考古資料に見る技巧と造形美~」の集荷作業があり,同博物館の職員の方が来所されました。

 今回当センターから出品するのは,定塚遺跡(曽於市)・建山遺跡(曽於市)・上野原遺跡(霧島市)の縄文時代早期の土器です。これらの土器は,口の部分の形が,円形,方角形,レモン形など,バリエーション豊かになっています。

 入場は無料です。近くにお寄りの際は,ぜひ,ご覧ください。

会場:宮崎県立西都原考古博物館(宮崎県西都市大字三宅字西都原西5670番)
期間:令和3年1月9日(土)~3月14日(日)

「西都原考古博物館」のホームページはこちらからご覧いただけます。

今回出品する縄文時代早期の土器

写真で現状を記録をします

梱包作業中

ていねいに梱包していただきました