ワクワク考古楽出前授業in枕崎市立枕崎小学校
6月19日,枕崎市立枕崎小学校で「ワクワク考古楽」を実施しました。
今回は「縄文時代のくらし」をテーマにして授業を進めました。
縄文時代の人たちは,狩猟・漁労・採集などで食生活をしていたこと,住居は竪穴建物に住んでいたこと,土器や石器などの道具を使っていたことなどを紹介しました。
次に,なぜそのような「昔のこと」がわかるのか,発掘調査の成果をもとに説明しました。鹿児島の地層には過去の火山灰層がいくつも含まれており,その火山灰層の年代から建物跡などの「遺構」,土器や石器などの「遺物」の時代がわかることを紹介しました。
続いて,本物の土器や石器に触れる活動を行いました。鹿児島の縄文土器の文様は「縄」ではなく「貝」で付けたのもが多いことに驚いていました。児童たちは石斧や磨石などは,何に使ったのか,どのように使っていたのか,興味深く手に取っていました。
最後に,枕崎小学校近辺の遺跡を紹介しました,自分たちが住んでいる地域にも多くの遺跡があることを知り,感慨深げにしていました。
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ワクワク考古楽出前授業in出水市立米ノ津東小学校
6月16日,出水市立米ノ津東小学校の6年生を対象に「ワクワク考古楽」を実施しました。今回は,出水市内で行われた発掘調査の成果をもとに,米ノ津の歴史や遺跡について理解や関心を深めることを目的に授業を行いました。
まず初めに,埋蔵文化財センターの仕事について紹介しました。
次に,縄文時代が何年続いたのか,日本の歴史全体に占める時間の割合はどれくらいになるのか,表を使って実感してもらいました。さらに,鹿児島の縄文時代を代表する上野原遺跡について紹介し,当時の人々がどのような生活をしていたのか説明しました。
続いて,学校周辺の遺跡として,近年発掘調査が行われた六反ヶ丸遺跡と山ノ段遺跡を紹介しました。発掘調査の様子や見つかった遺構・遺物などを,写真を使って説明しました。
また,本物の土器や石器を手に取ってもらい,その手触りや質感を実感してもらいました。
今回の授業を通して子どもたちは,自分たちの住んでいる地域で1万年以上前から人々が暮らしていたことを知り,地域の歴史や文化財について理解を深めることができたようでした。
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ワクワク考古楽出前授業in志布志市立泰野小学校・尾野見小学校
令和5年5月31日,志布志市立泰野小学校と尾野見小学校の6年生にワクワク考古楽を実施しました。
最初に,県立埋蔵文化財センターの発掘調査のことや上野原遺跡について紹介しました。その中で,縄文時代が続いた年数の長さを学びました。
次に,「泰野・尾野見の歴史や遺跡について知ろう」という学習目標で授業を行いました。学校の近くにある京ノ峯遺跡を紹介し,身近にある「志布志市やっちくふれあいセンター」(京ノ峯遺跡公園)は,弥生時代のお墓だったと知り驚きを隠せない様子でした。
あわせて,児童が小学校近くで実物の土器を見つけたことを紹介すると,まだまだ身近に土器や石器が埋まっていることに興味を示していたようでした。
最後に,本物の土器を実際に触ってもらい,いろいろな年代・種類の土器を比べて,どの土器が一番古いのか,児童に当ててもらいました。始めは判断に迷っていましたが,土器の文様や厚さが時代とともに変化していくことを学びました。
また,打製石器や磨製石器など教科書にも出てくる石器を実際に触ってみると,縄文人や弥生人の当時の生活の様子が浮かんでくるようでした。
長い年月を経て人々がそこで脈々と生活してきたこと学び,今の自分たちがあることを実感できる時間になりました。
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ワクワク考古楽出前授業in国分南中学校
5月10日,霧島市立国分南中学校1年生を対象に,ワクワク考古楽の授業を実施しました。国分南中学校は平成11年度から校区内に所在する上野原遺跡のボランティアガイドを夏休みに実施しています。そこで今回は,「上野原遺跡を知ろう!~どんなところがスゴイ?~」と「国分南中学校ボランティアガイド」の2つについて授業を行いました。まず,上野原遺跡については,「二つの南の縄文文化」に焦点を当て,10,600年前の国内最古・最大級の集落跡として国指定史跡になっていることや,8,500年前の祭祀を行ったと考えられる場所から出土した遺物が国の重要文化財に指定されていることなどを学習しました。
次に国分南中学習とボランティアガイドついて,これまでの経緯や実際に中学生時代にガイドを行った卒業生の体験談や,最近のガイドの様子などを話しました。
生徒のほとんどが小学校時代に上野原縄文の森を訪れた経験があり,上野原遺跡の重要性を再確認する良い機会となりました。土器や石器等本物の資料にも触れてもらいました。
学習を終えた生徒の中には,上野原遺跡やボランティアガイドに興味をもち,ガイドをやってみたいという声もあがりました。
今回のワクワク考古楽では,身近な地域の遺跡を知り学ぶだけでなく,遺跡の活用に参加することの意義や重要性も学習することができました。
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ワクワク考古楽㏌屋久島
令和5年2月8日から9日にかけて,屋久島の小中学校4校(中央中学校・安房中学校・岳南中学校・安房小学校)で,ワクワク考古楽(出前授業)を実施しました。
「地域の歴史や遺跡,文化財について知ろう」というめあてを立てて授業を行い,まず,埋蔵文化財センターが行っている発掘調査や「廃寺は語る鹿児島の仏教文化」事業,上野原遺跡について説明をしました。
次に,地域の遺跡として一湊松山遺跡(屋久島町一湊松山)について紹介しました。遺跡から出土した縄文時代の曽畑式土器が,屋久島だけでなく鹿児島県をはじめ熊本県や沖縄県などで見つかっていることなど,縄文人たちが海をこえて移動していたことをとらえさせ,あわせて,それぞれの学校周辺の遺跡について紹介し,自分たちの身近なところに遺跡があり,昔から人々の暮らしが連綿と続いていることを学習しました。その後,センターから持参した本物の土器や石器に加えて,屋久島町の調査で出土した遺物を手に取り,土器の文様や胎土の観察を行いました。
岳南中では,体験活動を入れた学習をしたいということで,土器の接合にもチャレンジし,整理作業の面白さや大変さを体験することができました。
どの学校の児童・生徒も興味を持って授業を受け,自分たちの住んでいる屋久島で縄文時代から人々が生活していたことに驚き,身近に貴重な遺跡があることに感心していました。
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霧島市立国分小学校での出前授業
令和5年1月25日(水),霧島市立国分小学校の6年生にワクワク考古楽授業支援(出前授業)を実施しました。昨年度から実施している「廃寺は語る! よみがえる鹿児島の仏教文化」事業の紹介を行った後,文献から分かる舞鶴城について紹介しました。国分小学校では,総合的な学習の時間で廃仏毀釈や舞鶴城についても調べ学習を進めていることもあり,子どもたちはメモを取りながら,意欲的に授業に臨んでいました。
次に,大隅国分寺跡と本御内遺跡の発掘調査の成果を紹介しました。あわせて,本御内遺跡で出土した土器や大隅国分寺跡で出土した瓦などに実際に触れる体験を行いました。子どもたちは,実際の遺物を見たり,触ったりすることで,そのつくりの細かさや重さ・手触りに,驚きの声をあげていました。
発掘調査から分かった昔の人々の暮らしの様子や,身近なところで歴史を感じるものが出土していることを学び,地域の歴史に対する興味関心が深まったようでした。
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吾平小学校の立塚遺跡見学
12月1日,吾平小学校の6年生,40名が立塚遺跡の見学に訪れました。
子どもたちには,立塚遺跡で見つかった弥生時代の環状に並ぶ土坑墓や,柱跡などの遺構を目の前にして説明しました。
また,地層観察を行い,池田降下軽石や紫コラなどを紹介し,それらによって遺跡の年代が分かることを説明しました。
次に,実際にねじり鎌を持って発掘体験を行いました。土器や石器を見つけた子どもたちも多く,夢中になって取り組んでいました。
また,出土した弥生時代の土器や石皿,打製石斧など遺物の観察では,手に取って感触や重さを確かめ,興味深く観察していました。
子どもたちは,自分たちの学校の近くにこのような貴重な遺跡があることを実感し,地域の歴史や当時の人々の生活に関心を持つことができました。また,楽しい体験ができたと喜んでいました。
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志布志市立秦野小学校での出前授業
令和4年6月29日に,志布志市立泰野小学校の6年生にワクワク考古楽を実施しました。
「泰野の歴史や遺跡について知ろう」という学習目標で授業を行いました。
最初に,縄文時代が続いた年数の長さや,縄文土器の特徴を学びました。また,学校の近くにある京ノ峯遺跡を紹介しました。
今回は特に,実際の土器や石器を使ったクイズを多く出題しました。いろいろな年代・種類の土器を比べて,どの土器が一番古いのか,なぜそのように変化していったのかを,児童にいろいろと考えてもらいました。
また,泰野地区を歩いて見つけた実物の土器が,児童の家の近くで採取されたことに驚いていました。
泰野小学校の児童たちは,社会科の授業で縄文時代や弥生時代の学習を行っていて,その知識をもとに,積極的に質問や感想を発表してくれました。
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薩摩川内市立育英小学校での出前授業
令和4年6月29日,薩摩川内市立育英小学校の6年生にワクワク考古楽授業支援(出前授業)を実施しました。
まず始めに,埋蔵文化財センターの仕事を紹介し,次に,育英小学校の周辺にある遺跡として薩摩国分寺や鶴峯窯跡,天辰寺前古墳,平佐焼窯跡を紹介しました。ほとんどの遺跡について児童たちは知っているようでしたが,鶴峯窯跡で焼かれた大きな瓦を見てもらうと,児童たちから「大きい!」「重そう!」といった声が聞かれました。
授業では学校の近くにある麦之浦貝塚を中心に学習しました。まず,縄文時代や貝塚について知っていることを発表してもらい,「縄目の文様の土器を使っていたから縄文時代という!」,「貝塚は縄文時代のごみ捨て場!」など多くの発表がありました。
麦之浦貝塚は家畜市場をつくる際に見つかった遺跡であることを紹介し,高城川に注ぐ麦之浦川を見下ろす台地の先端部にあることを説明しました。そして,貝塚からはぎ取った貝層の実物を提示して,何が含まれているか発表してもらいました。貝塚には,貝の他にも土器や矢じりや石斧などの石器,イノシシやシカの骨なども見つかっていることから,縄文時代のタイムカプセルと呼ばれていることを紹介しました。ただし,人の骨や完全な土器や石器なども見つかり,単なる「ごみ捨て場」ではなく,祈りや祀(まつ)りの場所であるということも知ってもらいました。
また,縄文時代の麦之浦貝塚の近くは海であったことや,縄文時代は育英小学校も海の中であった可能性を紹介し,児童たちからは驚きの声が上がっていました。授業のおわりには,貝塚から出土した矢じりなどの石器にも触れてもらいました。
授業が終わったあとも多くの児童たちが遺物を見に来て質問をしてくれるなど,大変熱心な様子がうかがえました。
この学習を機会として,身近な地域の中には日本の歴史を知ることができる貴重な資料が数多くあることを知ってもらいたいと思います。
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出水市立米ノ津東小学校での出前授業
令和4年6月17日,出水市立米ノ津東小学校の6年生にワクワク考古楽授業支援(出前授業)を実施しました。
まず始めに,埋蔵文化財センターの仕事を紹介し,次に,出水市にある出水貝塚や大坪遺跡を紹介しました。出水市に教科書で習った貝塚があるということや,勾玉が発掘されたということについては,児童たちは初めて知ったようで,驚いていました。
それから,学校の近くにある六反ヶ丸遺跡について,出土した遺物を中心に紹介しました。六反ヶ丸遺跡は高速道路をつくる際に見つかった遺跡であることを紹介し,米ノ津東小学校の周辺の川などの地形とともに遺跡の位置をとらえつつ授業を展開しました。また,縄文時代の遺物は少ないものの弥生時代から古墳時代にかけての遺構や遺物が多く出土していることを説明しました。
そして六反ヶ丸遺跡からは直径約10メートルの竪穴建物跡が見つかったことを紹介するとともに,遺跡から出土した土器,青銅の鏡,鈴などの実物を児童たちに見せながら授業を行いました。特に青銅の鏡に対する児童たちの関心は高く,教科書で習ったばかりの青銅器の実物を見ることができ,大変うれしそうでした。また,古代の道路跡と考えられる遺構についても紹介し,米ノ津が交通の要所であったことにも触れました。
米ノ津東小学校の児童たちは熱心で授業が終わったあとも質問に来てくれました。
この学習を機会として,身近な地域の中には日本の歴史を知ることができる貴重な資料が数多くあることを知ってもらいたいと思います。
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