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投稿者: 管理人

「鍛冶屋馬場遺跡(薩摩川内市)出土の刀」

鍛冶屋馬場遺跡で出土した古代の鉄製の刀は,長さ44㎝,幅2㎝,厚さ7mmで,重さは230gあります。

刃の部分だけでなく,柄の部分も多くが金属製となっていいます。また,柄は刀身に対してねじれていて,表面には部分的に木質が残っているところがあります。科学分析を実施したところ,実用に耐えうる製品であることが明らかかになりました。

遺跡内の10世紀中頃の洪水堆積層(Ⅴa層)と中世遺物包含層(Ⅳa層)の間にある包含層(Ⅳb層)から出土しており,同一層から出土した遺物も10世紀中頃~後半頃のものであることから,刀も同時期のものであると考えられます。

日本刀出現以前の平安時代の刀の出土例としては,東日本ではある程度の出土例が知られていますが,西日本では出土例は少なく,希少なものであるといえます。

【エントランスの展示を入れ替えました】

埋蔵文化財センターのエントランス展示を入れ替えました。
今回は,一湊松山遺跡(屋久島町),山借シ遺跡(喜界町)などの遺物を展示しています。
一湊松山遺跡からは,縄文時代前期の曽畑式土器が大量に出土しました。山借シ遺跡では,中世の溝跡からウシやウマの骨が見つかっています。
センターにお越しの際は,ぜひご覧ください。

埋蔵文化財技術講座(調査研究)

令和8年2月5日(木)・6日(金)に,市町村の埋蔵文化財担当職員を対象とした技術講座を開催しました。今回は,文化財調査のための三次元計測の基礎知識や三次元モデルの作成方法,データ活用の技術習得を目的として,独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所の山口欧志氏・坂本匠氏を講師に招き,講義と実習を実施しました。

まず初めに,文化財の三次元計測概説について講義していただきました。なぜ三次元計測を行うのか,何ができるのか,またデータの扱い方や活用方法について詳しく説明していただきました。

次に,「RealityScan」を利用した遺構の三次元モデル構築の実技研修を行いました。参加者は説明を聞きながら,サンプルデータから遺構の三次元モデル作成について学ぶことができました。

二日目は,三次元計測用の遺構写真の撮影方法を学び,それをもとに三次元モデル構築の実践を行いました。

今回参加した各市町村の担当者は,今回の講座を通して三次元計測の基礎や活用について理解を深めることができたようです。今後の発掘調査や整理作業で活用されることを期待しています。

【参加者の感想】

  • 興味のあるテーマで大変勉強になった。
  • ソフトの操作は難しかったが,配布資料と見比べて慣れることができた。
  • 基礎知識不足で難しかったが,丁寧な説明のおかげでよくわかった。
  • パソコンやカメラなどの機材準備からソフトの仕様など,超えるべきハードルが多いと感じた。

山口氏による講義の様子

「RealityScan」を利用した三次元モデル構築

遺構写真の撮影方法

 

「薩摩国府跡(薩摩川内市)出土の墨書戯画土器」(古代)

薩摩国府跡で出土した墨書戯画土器は,瓦が集積された中から出土したもので,土師器の底部の内外面に墨書きで絵や文字が描かれていました。

内面には,左側には笑顔で胸部を露出して戯れ舞っているとみられる人と,右側にはそれを眺める女性が描かれ,左側には「はか」とみられる仮名文字を見ることができます。

外面には,右側には扇子をもって中腰で烏帽子をかぶる人と,左側には「みずら」という髪型の人が描かれています。この当時,「みずら」は高貴な未成人男性の髪型であるため,それを見たことのある人物が描いたものと考えられます。

これらは,一筆でさりげなく描かれており,絵巻物に見られるような特徴があることから,絵師が描いたものの可能性が考えられます。また,仮名文字も書かれていることから,少なくとも10世紀以降(~11世紀中頃か)のものと考えられます。

当時の服装・髪型などについて,このような描写がなされている墨書土器は全国的にも希少であり,重要なものといえるでしょう。

なお,外面の戯画は,これまで白拍子の様子を描いたものとされてきていましたが,白拍子は12世紀以降のものとされているため,その可能性は高くないと思われます。

 

 

ワクワク考古楽出前授業IN薩摩川内市立高来小学校

令和8年2月14日(土),薩摩川内市立高来小学校の家庭教育学級において,保護者の方々を対象とした出前授業を「子育てに生かせる縄文時代の知恵」をテーマに,行いました。

まず前半に,フィールドワークを行いました。高城郷の麓集落や地頭仮屋跡,妹背城跡など学校から程近いところにある史跡を,職員の説明を交えて実際に歩きました。特に妹背城址の見学では,何度か直角に折れる変化に富んだ道を歩き,歩きづらさを実感することで「これは攻めづらい…」とこの地に山城を築いた意図を体感していただきました。。参加した保護者の方からも「こんなところがあるなんて知らなかった。」,「より地域への理解が深まった。」などの声が聞かれました。

後半は,テーマ「子育てに生かせる縄文時代の知恵」についての説明を行いました。生活環境が加速度的に変化し,より便利になっている一方で,「人間関係の希薄化」や「地域社会やコミュニティー意識の衰退」等の問題がある現代人の生活と,狩猟や採集,住居づくり等を人々が協力して行い,約1万3000年という長きにわたって平和な時代を築き上げていた縄文人たちの生活とを比較し,「現代社会に生かせるものはないか?」ということを一緒に考えました。

その中で,「便利さはないかもしれないが,人々が自然と協力し合えることがよい。」,「人と直接関わる機会を増やすことが,お互いの理解につながるのではないか。」という考えを見いだすことができました。

また,縄文人たちがものを大切に扱っていた「もったいない。」の精神についてもふれ,SDGsという言葉がなかった時代に,すでにその意識をもっていた縄文人たちのすごさについても理解を深めることができました。

授業の後には,「縄文時代の生活について興味が出てきた。」「もっと多くの保護者の方々にも知ってもらいたい。」などの感想が寄せられました。

今回は,保護者の方に向けた出前授業でしたが,大変興味を持って聞いて,終始楽しい雰囲気の中で授業を行うことができました。

この学びをきっかけに,保護者と子どもたちが一緒になって地域の歴史や文化に目を向け,郷土への愛情をより一層深めていくことを願っています。

フィールドワークの様子

縄文時代の暮らしについて説明

 

焼山遺跡(伊佐市大口)会計年度任用職員(文化財発掘調査補助員)募集

埋蔵文化財センターでは,会計年度任用職員(文化財発掘調査補助員)を募集します。

職務内容
埋蔵文化財の発掘に関わる業務

募集人員
15人程度

任用期間
令和8年5月11日(月)から令和8年8月28日(金)まで
※ 発掘調査の状況により変更が生じる場合があります。

勤務地
焼山遺跡
鹿児島県伊佐市大口下殿1678-10(伊佐市総合交流拠点施設地内)

詳しくは,下記募集要項(PDF)をご覧ください。

令和8年度 会計年度任用職員(文化財発掘調査補助員)募集要項(PDF)

「小型丸底壺」(立小野堀遺跡)

古墳時代の南九州では,地下に横穴を掘って遺体を置く空間(玄室と言う)を作り,塞いでお墓とした「地下式横穴墓(ちかしきよこあなぼ)」という墓制があります。そのお墓が県内最多となる200基近く見つかったのが,鹿屋市串良町細山田(現在の細山田インター近く)に所在する立小野堀遺跡です。

墓の中の遺体を置く空間(玄室と言う)の多くは,何も入っていないか,剣などの鉄器が入っているかのどちらかなのですが,31号墓の1基のみ,この土器が頭蓋骨の近くに置かれていました。

小型丸底壺というコップの役割をする器種ですが,その中でも高さ約5㎝ととても小さく,飲料を飲むのにあまり適していません。現在でもお墓に水やお酒などの飲み物をお供えしますが,このお墓でも,遺体とお別れする際に飲み物をお供えしたのかもしれません。

 

 

 

 

【見頃終了】カタクリの花が咲き始めました!

カタクリの見頃は終わりましたが、森は散歩にぴったりの陽気が続いています
春をさがしに来ませんか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年も上野原縄文の森では,春の訪れを告げるカタクリの花が咲き始めました!
(2026年2月25日現在)


カタクリとは?

早春に芽を出して花を咲かせるユリ科の植物です。
このカタクリの根茎からとれるデンプンを「片栗粉」とよんでいました。
10㎝ほどの小さな花で、開花時期が約2週間程度と、短いため「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」とも呼ばれています。
とても小さいお花なので,足下に注意して探してね!