鹿児島県上野原縄文の森 (公財) 鹿児島県文化振興財団上野原縄文の森 埋蔵文化財情報データベース 鹿児島県立埋蔵文化財センター (公財) 鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センター
MENU

鹿児島県立埋蔵文化財センター

鹿児島県上野原縄文の森 HOME 公財 鹿児島県文化振興財団鹿児島県上野原縄文の森 埋蔵文化財情報データベース 鹿児島県立埋蔵文化財センター 公財 鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センター

投稿者: 管理人

ワクワク考古楽inさつま町立柏原小学校

6月29日,さつま町立柏原小学校の4・5年生でワクワク考古楽を実施しました。令和3年度から実施している「廃寺は語る! 鹿児島の仏教文化事業」の一環で,今年度は同校区内に位置する大願寺跡の発掘調査を行いました。

今回のワクワク考古楽では,その発掘調査成果や大願寺がどのような寺であったのか紹介する授業を行いました。

大願寺は脇寺が12もある大きな寺院であったこと,室町時代の征夷大将軍足利義満自筆の木扁額(もくへんがく)「医王宝殿」が掲げてあったことを紹介すると,とても驚いていました。また,発掘調査において,江戸時代のものから一番古いもので縄文時代早期の遺物が出たことにも,興味をもっていました。

最後に大願寺跡で実際に出土した押型文土器や石斧,同じさつま町内に位置する中世の山城「虎居城跡」で出土した大願寺と同時期の中世の陶磁器や土師器,そして火鉢などを,手に取って触れる活動を行いました。現代で使用している食器等と中世の遺物を見ながら,形や大きさ比較して感想を述べることができていました。

子どもたちは今回の授業を通して,自分の住んでいる地域に多くの文化財が残っており,8,000年以上も前から自分たちの祖先がこの地に住んでいたことに,大変驚いていました。自分たちの住んでいる地域の歴史について考える良い機会となりました。

発掘調査でわかったことを紹介

実際の遺物を手に取って実感してもらいました

 

 

来園者250万人を突破し記念のセレモニーを開催しました!

上野原縄文の森では、令和5年7月7日に来園者が250万人を突破し、記念セレモニーを開催しました。上野原縄文の森をご利用くださっている全ての皆様に厚く御礼申し上げます。
引き続き県内外・国内外の皆様に愛される施設となるよう努力してまいります。
なお、記念セレモニーの様子は各メディアでもご紹介いただきました。

【NHK情報WAVEかごしま】
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20230708/5050023655.html

【KTSライブニュース】

 

7月14日、県民の日は入館料無料&オリジナルグッズプレゼント!

7月14日(金)は鹿児島県の「県民の日」だよ。
県が誕生した廃藩置県の布告日が7月14日だったんだって!
縄文の森では当日来館された全ての方へ「入館料無料」と「オリジナルグッズのプレゼント」の特典を用意しているよ!
県民の日は、縄文の森で鹿児島県の大昔を知ろう!
他の施設や市町村の取り組みはこちらから

ワクワク考古楽in肝付町立宮富小学校

令和5年5月29日,肝付町立宮富小学校の6年生にワクワク考古楽を実施しました。今回のワクワク考古楽では,「かごしまの古代について知ろう」というめあてを立てて授業を行いました。

奈良時代,聖武天皇の「国分寺建立の詔」に基づいて,鹿児島県内でも薩摩国分寺と大隅国分寺が建立され,その場所や発掘調査からわかったことを説明しました。また「隼人」についても触れ,朝廷による支配や「隼人の役割」についても紹介しました。子どもたちは,興味をもって頷きながらきいている様子が見られました。

さらに,近隣の久保田牧遺跡(鹿屋市吾平町)の調査の成果から,古代の遺構・遺物が見つかっていることを紹介しました。身近な地域で古代の人々のくらしの跡が見つかっていることに驚いていました。

その後,実際に遺物に触れる時間を設定しました。大隅国分寺出土の瓦や久保田牧遺跡出土の墨書土器・刻書土器を手に取って観察しました。子どもたちは,瓦の重さや大きさに驚いていました。また,墨書土器にはどのような字が書いてあるのかじっくりと観察する様子が見られました。さらに古い時代の縄文土器や弥生土器も紹介し,手触りや特徴を実感することができました。

これから学習が進み,古代の学習をする際には,今回の授業内容を思い出し,教科書に記載されている事柄に加えて,大隅半島にも古代の生活が広がっていたことを感じてほしいと思います。

学習のめあてを確認して授業を進めました

遺物に書かれた文字からわかることを紹介

 

まいぶんキット貸出事業が新聞に紹介されました

当センターが行っている「まいぶんキット貸出事業」を活用した授業が新聞で紹介されました。

南海日日新聞「土器に触れて歴史考察 縄文~中世の暮らしに思いはせる 大和中」(外部リンク)

奄美新聞「埋蔵文化財、触って観察」(外部リンク)

 

 

上野原縄文の森入園者250万人突破記念

2023年7月7日,上野原縄文の森が開園してからの来園者が250万人を突破しました。その幸運な来園者となったのは,さつま町立柏原小学校の児童たちでした。

同校の児童は,先月,校区内の大願寺跡で発掘体験をしたばかり。なんとも素晴らしい偶然です。

250万人目とその前後の児童には,記念品として上野原遺跡で出土した土器のレプリカが贈られました。また,ほかの児童たちにも記念品がプレゼントされました。きっといい思い出になったことでしょう。

これからも300万人,400万人と続くことを期待しています。

250万人突破記念の瞬間

くす玉を割ってお祝い

園長から250万人目の記念証が贈られました

前後の子どもにも土器のレプリカが贈られました

 

ワクワク考古楽出前授業in枕崎市立枕崎小学校

6月19日,枕崎市立枕崎小学校で「ワクワク考古楽」を実施しました。
今回は「縄文時代のくらし」をテーマにして授業を進めました。

縄文時代の人たちは,狩猟・漁労・採集などで食生活をしていたこと,住居は竪穴建物に住んでいたこと,土器や石器などの道具を使っていたことなどを紹介しました。

次に,なぜそのような「昔のこと」がわかるのか,発掘調査の成果をもとに説明しました。鹿児島の地層には過去の火山灰層がいくつも含まれており,その火山灰層の年代から建物跡などの「遺構」,土器や石器などの「遺物」の時代がわかることを紹介しました。

続いて,本物の土器や石器に触れる活動を行いました。鹿児島の縄文土器の文様は「縄」ではなく「貝」で付けたのもが多いことに驚いていました。児童たちは石斧や磨石などは,何に使ったのか,どのように使っていたのか,興味深く手に取っていました。

最後に,枕崎小学校近辺の遺跡を紹介しました,自分たちが住んでいる地域にも多くの遺跡があることを知り,感慨深げにしていました。

 

縄文時代,平安時代,江戸時代,1番長く続いた時代は?

縄文時代の土器の特徴を説明しました

実際に土器を手に取って感触を確かめました

考古学講座第3回「はじめての考古学~ドキドキ縄文土器~」が開催されました!

令和5年7月1日,(公財)鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センター文化財専門員 松山初音氏を講師に迎え,考古学講座第3回「はじめての考古学~ドキドキ縄文土器~」が開催されました!

講座は「はじめての考古学」のとおり考古学の専門用語から始まり,「遺跡」「遺構」「遺物」など,なじみ深い専門用語を実際の発掘現場や遺物の写真を使ってわかりやすく解説されました。

途中,もうけられた休憩時間では,参加者が講師が用意した本物の遺物を手にとってみたり,その質感や表面に刻まれた文様等をじっくり観察する様子も見られました。

休憩後の後半では,鹿児島の縄文土器に焦点を当て,他の地域とは違う多彩な特徴についてお話されました。また,講師自ら遺跡や土器の特徴を捉えたイラストは,参加者の方々からも大変をいただきました。

今回の講座で取り上げられた鹿児島県の多彩な土器は,上野原縄文の森の展示館,常設展示室でいつでも見ることができます!

大願寺跡現地説明会

6月24日,大願寺跡(さつま町柏原)の現地説明会を行いました。

大願寺は1361年に創建されたと考えられている寺院で,この一帯を治めていた祁答院(けどういん)氏の菩提寺(ぼだいじ)です。

今回の調査は,「廃寺は語る」よみがえる鹿児島の仏教文化事業の一環として実施しました。トレンチ(遺跡の時代や遺構の分布などを確認するために,範囲を限定して掘り下げる溝)を4か所設定しました。その結果,土坑や溝跡,中世・近世のピット(柱穴)などの遺構,陶器などの遺物,縄文時代早期の土器を確認しました。

現地説明会ではこれらの成果を説明するとともに,大願寺の薬師堂跡や開山堂跡へ歩いてまわり,県指定文化財の石塔群についても紹介しました。

今回の説明会に40人の参加をいただきました。近隣の方々が多く,担当者の説明を聞きながら地域の歴史を再確認されていました。また,参加者から「近くにこんな場所もありますよ」など,新しい情報を教えていただきました。今後の調査や整理作業の参考にしたいと思います。

所長あいさつ

トレンチごとに調査成果を説明

礎石が残る鐘つき堂跡

石塔が立ち並ぶ薬師堂跡

大願寺の住職の墓塔が建つ開山堂跡