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カテゴリー: 企画展

第44回 蘇るSHOKUⅡ

  • 上野原縄文の森 第44回企画展
    るSHOKU
    飾りに込めた想い~
  • 開催期間:平成27年11月27日(金)~平成28年3月21日(月・祝  ※終了しました
  •    
    ※ クリックすると,チラシがダウンロードできます(どちらの画像も同じチラシがダウンロードされます)。 
     
     人は,環境の移り変わりに適応しながら,生き抜くため,木や草,石,粘土など,身近にあるものを活用してさまざまな道具を作り出してきました。
     それらの中には意図的に彩色されたものや,実用性を超えた装飾が施されたものがあります。身近にあるものの性質を熟知し,豊かな創造力や表現力を発揮して想いを表現したこれらの道具を「蘇るSHOKU」の第2弾として「色」「飾」という視点で紹介します。
  • ■注目の一品~今回の展示品の中から~■
  • ※ ○の中の遺物の写真にカーソルをのせると,遺物の紹介コメントが現れます。
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    山ノ口式土器(山ノ口遺跡,弥生時代,錦江町):口縁部の直径が43センチもあり,外側は黒地に赤色顔料で文様をつけ,脚部には透かしも入っています。今回の展示に合わせて,想定復元品も展示します。
     
      赤色顔料が貯蔵されていた土器(関山遺跡,縄文時代早期,曽於市):赤色顔料がぎっしり詰まった小鉢です。この小鉢を包み込むように撚糸文の深鉢が出土したことから,小鉢を入れ子状にして,中の赤色顔料を大切に保管していたのではないかと思われます。             軽石製岩偶(柊原遺跡,縄文時代後期,垂水市):軽石に線や孔を刻んで,目や鼻,体の各部などを表現しています。刻まれた線の中には赤色顔料が残っています。線だけ赤くしたのか,それとも全体を真っ赤に塗っていたのか。いずれにせよ儀式に使われていたものであると考えられています。
     
          青磁碗(中郡遺跡群,中世,出水市):古代中国の龍泉窯系の窯で焼かれたもので,ハスの花が咲いたかのように鮮やかな文様が特徴の青磁碗です。     二分金(船迫遺跡,近世,志布志市):江戸時代に作られた小判の一種で,この二分金2枚で1両に相当します。県内の発掘調査で見つかった小判はこの二分金と,鹿児島市の垂水・宮之城島津家跡から出土した二朱金の2枚だけです。
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     国宝〈レプリカ〉展示
     
    (片方展示)
     
      
    (片方展示)

    (写真:東京国立博物館所蔵image:TNM image Archives) 
       
     きんせいしんようがたたれかざりつきみみかざり
    金製心葉形垂飾付耳飾
     こんどうせいくつ
    金銅製沓
    江田船山古墳(和水町教育委員会)    江田船山古墳(和水町教育委員会)   
       

     
    期間限定展示品【平成28年1月23日()~3月21日(月・祝)】 
     
           じかん
         耳環・ガラス玉ほか 
    ぎんぞうがんりゅうもんたち
    銀象嵌龍文大刀 
    島内地下式横穴墓群
    (えびの市教育委員会) 
    島内地下式横穴墓群
    (えびの市教育委員会) 
  • ■企画展講演会■
  • 平成28年1月23日(土)13時30分~15時 ※終了しました
     【講 師】熊本県立装飾古墳館 学芸課長 坂口 圭太郎氏
     【定 員】80人程度(要事前申込)
     【資料代】100円
     【場 所】展示館多目的ルーム
     講演会終了後,希望者を対象に企画展示室でギャラリートークを行います(別途展示館利用料金が必要となります)。
  • ■企画展ギャラリートーク■
  • 企画展開催中に展示の解説を行います。
     【日 時】 開催中の毎週土・日・祝日
     1回目 10:30~ 2回目 14:30~ ※各回30分程度
     【会 場】 企画展示室

第43回 新発見!かごしまの遺跡2015

  • 上野原縄文の森 第43回企画展
    新発見!かごしまの遺跡2015
    ~発掘速報展~
  • 開催期間:平成27年7月17日(金)~平成27年11月15日(
  •    
     ※ポスターをクリックすると,拡大して表示されます。
     
     平成26年度に発掘調査や整理作業・報告書刊行を行った遺跡を中心に,最新の情報を紹介しています。近代の貴重な(さん)(ぎょう)()(さん)として大きな話題となった金山水車跡(きんざんすいしゃあと)(たち)小野(おの)(ぼり)遺跡から出土した日本最古級の「青銅製鈴(せいどうせいすず)」など,注目される資料を展示しています。
     第43回企画展CM

      企画展の中で紹介する遺跡
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       企画展データファイル 
       ※ クリックするとダウンロードできます。
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
  • ■注目の一品~企画展展示品から~■
  • 弥生時代の鉄鏃(てつぞく)永吉天神段(ながよしてんじんだん)遺跡)
     
     永吉天神段遺跡(曽於郡大崎町)では,約2,100年前の墓から県内最古で,国内でも最も古い可能性の高い鉄鏃が出土しました。鉄鏃の型式や共伴(きょうはん)している土器から,これらの鉄鏃は弥生時代中期中葉(ちゅうよう)頃(約2,100年前)のものと考えられています。また,これらの鉄鏃は,出土位置や同時期の北部九州の例からも,副葬品(ふくそうひん)ではなく()葬者(そうしゃ)に突き刺さっていた可能性があります。これらの鉄鏃は,第43回企画展のなかで,7月17日(金)~8月14日(金)の期間限定で公開します。
      ※永吉天神段遺跡出土の弥生時代の鉄鏃の詳細については,ここからご覧いただけます。
  • ■企画展講演会■
  • 【第1回】平成27年8月22日(土) 13時30分~  ※終了しました
     演 題①「渓谷に響いた近代化の水音~金山水車跡・精錬所跡~
          ②「大隅半島における約5,000年前の情報・物流の拠点
              ~京の塚遺跡~
    【第2回】平成27年10月31日(土) 13時30分~ ※終了しました
     演 題①「鈴などの出土品から見る各地との交流~立小野堀遺跡~
          ②「古墳時代の鍛冶工房のある集落遺跡
    ~川久保遺跡~
     講 師: 県立埋蔵文化財センター職員ほか
     定 員: 80人程度(※要事前申込み)
     場 所: 縄文の森展示館多目的ルーム
     資料代: 100円
       ※ 講演会終了後,希望者を対象に,企画展示室で講師による
       ギャラリートークを行います。(別途展示館利用料金が必要)
     
  • ■企画展ギャラリートーク■
  •  企画展開催中にスタッフによる展示の解説を行います。
    【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
           1回目 10:30~
           2回目 14:30~
               ※各回30分程度
    【会場】 企画展示室
     
                        
    「肉弾三勇士」と陽刻された飲料水ビン
    (前畑遺跡 鹿屋市)

第42回 蘇るSHOKU Ⅰ

  • 上野原縄文の森 第42回企画展
    (よみがえ)るSHOKU Ⅰ
    ~「食」から見える(いにしえ)の生活~
  • 開催期間:平成27年4月17日(金)~平成27年7月5日(
  •    
       
     ()(もの)を求めて山野を()(めぐ)遊動(ゆうどう)の生活から,農耕などによる定住の生活へ…。
     
    人は,環境の移り変わりに適応(てきおう)しながら,生き抜くため身近にあるものを活用し,食を確保するために知恵と工夫を()らして,多種多様な道具を作ったり,調理や保存の方法などを開発したりしてきました。今回の展示では,発掘調査で得られた多くの情報から「蘇るSHOKU」の第1弾として,古の人々の生活ぶりを,「食」というテーマで紹介します。

     ※今年度は,「SHOKU(しょく)」という言葉の(ひび)きに視点を置き,事や色彩(しきさい)装飾(そうしょく)(しょく)(仕事)などをテーマに()(しゅ)()(よう)な出土品を紹介します。

     
     「市来貝塚」の貝層 (剥ぎ取り資料) 【縦3m横1.2m】
     
     この貝層は,平成4年の市来(川上)貝塚の発掘調査の際に()ぎ取られたものです。貝層には,カキやハマグリなどのいろいろな種類の貝や,獣の骨,魚の骨など,縄文人が食べたあとに()てたものが大量に堆積(たいせき)しています。ほかにも割れた土器片や貝輪の未製品,軽石製品などを見つけることができますが,まだいろいろと隠れています。ぜひ,自分で探してみてください。
    •  ※カーソルを置くと,拡大してご覧になれます。

      ※ 下の遺物は,「剥ぎ取り資料」の中から見つけたものです。どこに隠れているでしょうか?
           
      土器片(市来式土器)  軽石製品  貝輪の未製品 
       
  • ■注目の一品~企画展展示品から~■
  • 台付皿形土器(草野貝塚・鹿児島市教育委員会)
     縄文時代後期(約3,500年前)の台付皿形土器です。土器を真上から見ると,皿部は一辺が9.5㎝の正方形をしており,脚部は円形で直径が7.8㎝,底部から頂点までの高さは約10㎝です。
     皿部は4つの(りゅう)()を持つ波状の口縁で,脚部には2カ所の()かしがあり,皿部と脚部をつなぐ部分の左右には(とっ)()がついています。
     また,隆起部を中心の軸として,左右(たい)(しょう)になるように(きざみ)()沈線(ちんせん)()(よう)(ほどこ)されており,沈線部には赤色顔料が()られています。
     
     画像をドラッグしたまま左右に動かしますと,土器の回転画像をご覧いただけます。
    また,タブレットでは,拡大した画像を回転させてご覧いただけます。
  • ■企画展講演会■
  •  平成27年5月9日(土) 13時30分~ ※終了しました
       講 師 : 熊本大学文学部教授  小畑 弘己 氏
       定 員 : 80人程度(※要事前申し込み)
       場 所 : 縄文の森展示館多目的ルーム
       資料代 : 100円
        ※ 講演会終了後,希望者を対象に,企画展示室でギャラリー
         トークを行います。(別途展示館利用料金が必要)
  • ■企画展ギャラリートーク■
  •  企画展開催中に展示の解説を行います。
     【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
     【会場】 企画展示室   
         1回目 10:30~
         2回目 14:30~ 
         ※各回30分程度 双魚文青磁皿(白糸原遺跡 南さつま市)

第41回 古墳時代のかごしま

  • 上野原縄文の森 第41回企画展
    古墳時代のかごしま
    ~1,500年の時を超えて~
  • 開催期間:平成26年11月28日(金)~平成27年3月22日(
  •    
      近年,畑地の陥没(かんぼつ)により発見された塚崎(つかざき)古墳群の地下式横穴墓や外溝の存在が確認された(よこ)()古墳,大規模な集団墓地が判明した(たち)小野(おの)(ぼり)遺跡など,鹿児島の古墳時代がさらに明らかになってきています。
     今回の展示では,鹿児島の古墳時代について,他県の資料(重要文化財など)との比較も交え,南九州の墓の形態や分布状況,副葬品,住居内遺物など
    を紹介しています。
  • ■注目の一品~今回の展示品の中から~■
  •  
     短甲(たんこう)(かぶと)・刀剣類
     
     古墳や地下式横穴墓などの副葬品には, 銅鏡のほか,須恵器や土師器などの日用品,短甲・冑・刀剣類などの武具・武器,馬具,装飾品など様々なものがあります。
     下の写真の,(はらい)(がわ)地下式横穴墓から出土した短甲は,(やり)や刀の攻撃から身を守るもので,鉄板を何枚か組み合わせて鉄の(びょう)でつなぎ,正面から開閉して着用するよう蝶番(ちょうつがい)式に作られています。また,(しょう)(かく)(つき)(かぶと)は,形が古代の軍船の()(さき)(衝角)に似ていることから,このように名付けられています。
     
     ※ 画像にマウスを合わせると,ご覧になりたい部分が拡大されて表示されます。
     短甲(左)
    衝角付冑
    (右)
    【県指定有形文化財】
    鉄剣
     

    【重要文化財】
    象嵌装(ぞうがんそう)大刀 (たち)
    【県指定有形文化財】
     祓川地下式横穴墓 向野田古墳   中尾地下式横穴墓
    鹿屋市教育委員会  熊本県宇土市教育委員会 鹿屋市教育委員会
         
    第41回企画展データファイルは,ここからダウンロードできます。  
  • ■企画展講演会■
  • ※ 終了しました
  • ■企画展ギャラリートーク■
  •  企画展開催中に展示の解説を行います。
     【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
          1回目 10:30~   2回目 14:30~
             ※各回30分程度
     【会場】 企画展示室   
     
     ※ 背景は「南九州の古墳墓分布図(橋本2012改変)を参考にしてデザインしました。

第40回 新発見!かごしまの遺跡2014

  • 上野原縄文の森 第40回企画展
    新発見!かごしまの遺跡2014
    ~発 掘 速 報 展~
  • 開催期間:平成26年7月18日(金)~平成26年11月16日(
  •   平成25年度に発掘調査や整理作業・報告書刊行を行った遺跡を中心に,最新の情報を紹介しています。
     11月からは,天神段遺跡(大崎町)で出土した土坑墓副葬品
    <展示11/1~11/16>を紹介します。
  • ■主な遺跡の紹介~企画展スライドショーから~■
  • ■注目の一品~企画展展示品から~■
  • ()(こう)()副葬品(ふくそうひん)【天神段遺跡出土】
     中世の土坑墓から,多くの副葬品が出土しました。この副葬品は,()(ばさみ)鉄鏃(てつぞく),青銅製の鏡や古銭,(せい)()(はく)()など,非常にバラエティに富んでいます。このような副葬品をもつ土坑墓は全国的にも珍しく,貴重な資料になると考えられます。
                 (11月1日~11月16日までの期間展示)

     
    右の写真は,副葬品が出土した土坑墓のひとつです。
     
  • ■企画展講演会■
  • ※終了しました
  • ■ギャラリートーク■
  •  企画展開催中に展示の解説を行います。
     【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
          1回目 10:30~   2回目 14:30~
             ※各回30分程度
     【会場】 企画展示室   

第39回 明らかになった郷土の歴史と文化

  • 上野原縄文の森第39回企画展
    明らかになった郷土の歴史と文化
    ~出土品からわかる他地域とのつながり~
  • 開催期間:平成26年4月18日(金)~平成26年7月6日(
  •    
     野を越え山を越え,そして海を渡り,私たちの祖先は,私たちが思い描くよりもずっと昔から広い範囲で行き来し,伝統を守りつつ新しい文化を受け入れてきました。今回は,北薩地域をはじめとする発掘調査の成果などをもとに,郷土の先人たちの足跡をたどっていきます。
    •  
       
       
  • ※ 今回の企画展では,集合写真に掲載された出土品の一部を展示します。
  • ※ 第39回 企画展データファイルはここからダウンロードできます。
  • ■注目の一品~企画展展示品から~■
  • 龍首水注(りゅうしゅすいちゅう)(中郡遺跡群出土)
     文字通り,「龍」の首をかたどった,やかん型の道具の(そそ)ぎ口の部分です。全体の表現はとても精巧(せいこう)であり,目・眉上隆起(まゆじょうりゅうき)冠毛(かんもう)まで表現されています。中国から渡来した貴重な青白磁(せいはくじ)です。
  • ■企画展講演会■
  •  平成26年5月10日(土)午後1時30分~午後3時
       講 師 : 鹿児島国際大学 教授 大西 智和 氏
       定 員 : 80名程度(※要事前申し込み)
       場 所 : 縄文の森展示館多目的ルーム
       資料代 : 100円
        ※ 講演会終了後,企画展示室でギャラリートークを行います。(別途展示館利用料金が必要)
  • ■ギャラリートーク■
  •  企画展開催中に展示の解説を行います。
     【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
     【会場】 企画展示室   
         1回目 10:30~
         2回目 14:30~ 
            ※各回30分程度 器台 (南摺ヶ浜遺跡 指宿市)

第38回 すべてはマンローから始まった

  • 上野原縄文の森第38回企画展
    すべてはマンローから始まった ~かごしま発掘調査のあゆみ~
  • 開催期間:平成25年12月13日(金)~平成26年3月23日(
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    鹿児島県初の考古学的調査を行ったN.G.マンロー(石郷遺跡) 出典 『考古学雑誌 第6巻』
     
     鹿児島県で初めて考古学的調査が行われたのは,今から約100年前の1914(大正3)年,鹿児島市吉野町の石郷遺跡でした。調査を行ったイギリス人医師N.G.マンローは,1891(明治24)年に来日,1942(昭和17)年に北海道で亡くなるまで,本業である医者の業務のかたわら,アイヌ民族の研究や国内各地の発掘調査に関わり,日本の人類学・考古学の基礎づくりに大きく貢献しました。
     今回の展示では,マンローの業績や人物像のほか,発掘調査に携わった遺跡の出土遺物などを紹介します。また,鹿児島県の考古学界の礎を築き,発展に寄与された先人の業績や,昭和20年代から40年代にかけて発掘調査に関わった県内の高校生の記録なども併せて紹介し,この100年を振り返ります。
    •   【かごしま考古学年表】



      マンロー博士が鹿児島で発掘調査を行った以前にも,埋蔵文化財に関わった人たちがいました。ここでは,島津重豪公・白尾国柱氏・町田久成東京国立博物館館長を紹介します。特に,白尾国柱氏が記した本庄猪塚古墳の発掘品図解は実物大写真で必見です。
       ここでは,マンロー博士の業績や,マンロー博士が調査した石郷遺跡の出土品,マンロー博士ゆかりの品々を紹介します。マンロー博士の使った「名刺」の写真も展示します。
      ここでは,行政による発掘調査が始まる前の昭和20~40年代の調査の様子を紹介します。当時の高校生による発掘調査の写真やその出土品を展示します。また寺師見国氏や河口貞徳氏のコレクションの貴重な資料も必見です。
      ここでは,高度経済成長に伴う行政発掘調査のあゆみとその成果を紹介します。アカホヤ火山灰の発見から近世の薩摩焼の窯道具まで,南九州の考古学研究に大きな成果をもたらした出土品を展示します。
      ここでは,これからの発掘調査と題して,最新の科学分析を用いた調査方法を紹介します。数ミリ程度の土器の表面に残されたくぼみから当時の生物の痕跡を調べる方法や,木器を半永久的に保存する方法などを紹介します。意外と私たちの身近にある素材を用いているんですよ。
  • ※ まんろーくんにカーソルを置くと,企画展の見どころが表示されます。
  • ※ 第38回 特展データファイルはここからダウンロードできます。
  • ■河口コレクション ~KAWAGUCHI Collection~■
  •  昭和20~40年代は各地域の高等学校の教員の中に鹿児島県考古学会員がいたため,高校生による考古学の研究活動が盛んでした。鹿児島玉龍高等学校,出水高等学校,吹上高等学校など,それぞれの学校で研究誌がつくられました。
     写真は,鹿児島玉龍高等学校考古学部研究誌『TRENCH(トレンチ)』と出水高等学校考古学部研究誌『もぐら』です。今回の企画展では,河口コレクションの中から,当時の高校生の活動の記録を展示します。
  • ■企画展講演会■
  •   平成26年1月25日(土)
     「鹿児島県の発掘調査史」
                         講師/ 元鹿児島県立埋蔵文化財センター 次長 池畑 耕一 氏
  • ■ギャラリートーク■
  •  企画展開催中に展示の解説を行います。
     【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
     【会場】 企画展示室   
         1回目 10:30~
         2回目 14:30~ 
            ※各回30分程度 高校生の発掘調査(昭和39年撮影)

第37回 新発見!かごしまの遺跡2013

  • 上野原縄文の森第37回企画展 新発見!かごしまの遺跡2013
    県立埋蔵文化財センター発掘速報展
  • 開催期間:平成25年9月13日(金)~平成25年12月1日(
  •  
    西日本最古級の石剣(天神段遺跡)
     
     平成24年度に発掘調査した13遺跡及び報告書を刊行した7遺跡の中から最新の情報を紹介します。
     今回の展示では,天神段遺跡で出土した西日本最古の「石剣」(縄文時代)など注目された資料を展示し,身近な遺跡の最も新しい成果を紹介します。
     また,11月は,竪野(冷水)窯跡出土の白薩摩(椀・皿)などを期間限定で展示します。
           
     ※写真をクリックすると,リーフレットの表裏がダウンロードできます。
     
     特展データファイル ※写真をクリックするとダウンロードできます。
     
    【今回の企画展でご紹介する主な遺跡】 
    この地図は「カシミール3D」で作成しました。
    ※ 遺跡名をクリックすると,遺跡の説明がご覧になれます。
    中郡遺跡群  (出水市)  ⑪   立小野堀遺跡 (鹿屋市)
     堀之内遺跡(薩摩川内市) ⑫  田原迫ノ上遺跡(鹿屋市) 
     山口遺跡 (薩摩川内市) ⑬   町田堀遺跡  (鹿屋市)
     中津野遺跡 (南さつま市) ⑭   永吉天神段遺跡(大崎町)
     芝原遺跡 (南さつま市) ⑮   荒園遺跡    (大崎町)
     不動寺遺跡 (鹿児島市) ⑯   稲荷山遺跡・鎮守山遺跡(鹿屋市)
     川上城跡 (鹿児島市) ⑰   下原遺跡   (志布志市)
     前原和田遺跡 (霧島市) ⑱   高吉B遺跡  (志布志市)
     天神段遺跡  (大崎町) ⑲  戸森の線刻画  (天城町)
    加治木堀遺跡 (大崎町)  ⑳   カメコ遺跡    (伊仙町) 
  • ■河口コレクション ~KAWAGUCHI Collection~■
  •   平栫式(ひらがこいしき)土器】霧島市国分上井 平栫遺跡出土,縄文時代早期末(約7,800年前)
     平栫遺跡は,1971(昭和46)年,河口貞徳氏によって発掘調査が行われました。ここで出土した土器は,遺跡にちなんで平栫式土器と名付けられました。上野原遺跡の7,500年前の壺形土器などと同じタイプのものです。平栫式土器は,南九州ではほとんど見られない縄を転がした文様を持つのが特徴です。
  • ■企画展講演会■
  •  第1回  平成25年9月28日(土)  【終了しました】
     「奄美諸島における最新の発掘調査成果」
                          講師/鹿児島県立埋蔵文化財センター 調査課長 堂込 秀人 氏
     
     第2回  平成25年11月16日(土)
                  「速報!天神段遺跡発掘調査のあゆみ」
               「いのりを捧げた水辺の祭祀」
                          講師/(公財)埋蔵文化財調査センター 
    文化財専門員 平木場 秀男 氏,関 明恵 氏 
  • ■展示品追加のお知らせ■
  •  11月1日からの1ヶ月間限定で,鹿児島市竪野(冷水)窯跡より出土した白薩摩製品(椀・皿など)を展示します。「接合日記」でも紹介した「ハート」の透かしのある皿や「アワビ」を象った皿も展示します。
         
  • ■ギャラリートーク■
  •  企画展開催中に展示の解説を行います。  
     【日時】 開催中の毎週土・日・祝日
     【会場】 企画展示室   
         1回目 10:30~
         2回目 14:30~ 
            ※各回30分程度 小型仿製鏡(ぼうせいきょう)(日本製の小さな鏡)
       (芝原遺跡)

第36回  巨大噴火と共に生きた人々


  • 上野原縄文の森第36回企画展 ~桜島大正噴火100周年記念~
    巨大噴火と共に生きた人々
  • 開催期間:平成25年4月19日(金)~平成25年9月1日(
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      平成26年1月12日には,桜島大正噴火から100年を迎えます。大惨事(だいさんじ)となった噴火ですが,私たちが暮らすこの大地は,大正噴火をはじめとする幾多(いくた)の巨大噴火の噴出物で形成されており,その活動の痕跡(こんせき)は発掘調査によって明らかになってきています。
     鹿児島は,全国でも有数の火山地帯で,北は霧島から南のトカラ列島まで,数多くの火山が活発な活動を続けています。
     今回の展示では,桜島をはじめ南九州の火山・カルデラの活動史をたどるとともに,火山灰研究の成果や火山噴火とともに生きた人々の暮らしぶりを,地層剥取(はぎと)り資料や発掘資料などをもとに紹介します。
     
           
     ※画像をクリックすると,リーフレットの表裏[]がダウンロードできます。
     
    ※ 特展データファイルができました。ここ〕からダウンロードできます。  
     
    【今回の企画展でご紹介する火山・カルデラと主な遺跡】 
     この地図は「カシミール3D」で作成しました。
  • ■河口コレクション ~KAWAGUCHI Collection~■

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      河口コレクションでは,河口氏愛用の実測道具やトレース図,実測図も多数収蔵しています。  写真は,ロッドリングのない時代に,ガラスペンもしくは丸ペンでトレースしたと思われる図面です。土器や石器の描写の正確さはもとより,文字や数字に至るまで,ひと文字ひと文字丁寧に活字体で記されています。
     
  • ■企画展講演会■
  •  第1回  平成25年5月11日(土) 【終了しました】
     「みんなに話したくなる桜島のヒミツ」
     講師/NPO法人桜島ミュージアム 理事長 福島 大輔 氏
     
     第2回  平成25年8月10日(土)
     「古墳時代の火山災害により埋もれた(よろい)と人骨」
     講師/(公財)群馬県埋蔵文化財調査事業団 主任調査研究員 杉山 秀宏 氏
  • ■企画展ワークショップ■
  •  火山灰観察プレート作り
     【期日】 7月25日(木),8月1日(木),8月8日(木),8月13日(火),8月14日(水),8月15日(木)
           8月22日(木),8月29日(木)
     【時間】 1回目 午前11時30分~  2回目 午後2時30分~
     【場所】 展示館1階和紙ドーム前(有料ゾーン)
     【内容】 2種類(桜島26,000年の記録,火山灰に埋もれた村(群馬県榛名山と開聞岳の火山灰・軽石))
          の火山灰観察シートを作成します。
     【対象】 各回企画展入館者の先着10名
     【料金】 無料
  • ■ギャラリートーク■
  •  【日時】 開催中の毎週土・日  
     【会場】 企画展示室
         1回目 10:30~
         2回目 14:30~
           ※各回30分程度
      開聞岳火山に埋もれた須恵器長頸壺 
       (指宿考古博物館蔵)

第35回 古代人の華麗な技

  • 上野原縄文の森第35回企画展 古代人の華麗な技
    その技術は,独自性を保ちながら綿々と受け継がれてきた…
  • 開催期間:平成24年12月22日()~平成25年3月31日(
  •  発掘調査を重ねるたびに,現在のような精密工具のない時代に驚くほどの精度と技術・創造性を兼ね備えた製品(遺物資料)に出会います。古の人々は,身近にあふれる石や樹木,土などの特性をよく理解し,それぞれにあった加工を施し,生きるための道具を作り出しました。その技術は,他地域からの技法との融合を重ねながら綿々と受け継がれてきました。
     今回の展示では,鹿児島県内にある国の重要文化財や県指定文化財を中心に,ものづくりの原点とも言える古代人の華麗な技を紹介します。
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  • ※画像をクリックすると,リーフレットの表裏[]がダウンロードできます。

    ※「特展データーファイル」ができました。ここからダウンロードできます。
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     ヒスイ獣形勾玉は,新潟県の糸魚川(いといがわ)市に産する翡翠(ひすい)を素材としたもので,3カ所に(あな)が開けられ,しかもその孔は内部でつながっています。    【上加世田遺跡群出土品 縄文時代晩期】
     
    【これまで紹介した遺物の回転画像】 
      第1回 双口土器(そうこうどき)         
      第2回 長頸壺(ちょうけいつぼ)         
      第3回 隆帯文土器(りゅうたいもんどき)    
      第4回 ヒスイ獣形勾玉(ひすいじゅうけいまがたま)
  • ■河口コレクション ~KAWAGUCHI Collection~■
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     中央手前の「面縄東洞式(おもなわとうどうしき)土器」は,奄美特有の(かご)の編み目文様を持ち,口縁部(こうえんぶ)が二重になっているのが特徴です。高さ20センチほどの小型の壺形土器ですが,口縁部と底部(ていぶ)(ひも)を通す(あな)があいていることから,携帯用(けいたいよう)の土器ではないかと考えられています。                   【南西諸島の遺跡出土品】

           
                      ※このコーナーでは,貴重なコレクションの中から,選りすぐりの資料をご紹介します。
  • ■企画展からのお知らせ■
  •  「広田遺跡」の展示品の入れ替えをしました。今回の展示品の見どころは,右の写真に写っている二枚の「貝符(かいふ)貝札(かいさつ))」です。貝の表面に浮き彫りされた文様は,中国古代の青銅器に見られる文様(爬虫文(はちゅうもん)など)によく似ています。現在展示中の貝製の腕輪,勾玉状垂飾(まがたまじょうすいしょく)とあわせて,古代人の華麗な技を,ぜひ,上野原縄文の森企画展でご覧ください。
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        広田遺跡の展示コーナー        ショーケース                貝符(貝札)
  • ■ギャラリートーク■
  • 【日時】 開催中の毎週土・日
    【会場】 企画展示室
          1回目 10:30~
          2回目 14:30~
     ※各回30分程度